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FPD/PCB NEWS〜5月30日
 

OKI電線 高温・高圧蒸気環境対応のFPC2品種を発売

 OKI電線は、高温・高圧蒸気環境の厳しい条件で使用できる耐高熱FPCと耐高圧蒸気FPCを開発した。6月から販売を開始し、今年度1億円以上の売上げを目指す。

 新開発した耐高熱FPCは銅箔にOKI電線独自の表面処理を施し、絶縁層との密着性を高めた。また、耐高圧蒸気FPCは独自の表面処理に加え、耐高圧蒸気性を向上させるため、絶縁層にシリコーン系樹脂を採用。これにより、200℃×1,000時間の高温処理後でも、また132℃/0.2MPa/15min×250回の高圧蒸気処理後でも絶縁層の密着性を維持し、絶縁抵抗などの電気特性も規格(JPCA-UB01)を満たす性能を実現した。

FPD/PCB NEWS〜5月29日
 

キヤノン 次世代ディスプレイに適用可能なペロブスカイト量子ドットインクを開発

 キヤノンは、次世代量子ドットディスプレイに適用可能な材料としてペロブスカイト構造を持つ量子ドットインクを開発、実用可能な耐久性を実証したと発表した。

 Cdフリー材料としてInP(リン化インジウム)量子ドットと並び注目されるペロブスカイト量子ドットは色純度と光利用効率が高く、高輝度、広色域、高解像度を兼ね備えたディスプレイが実現すると期待されている。しかし、実用化には耐久性の低さが課題となっていた。キヤノンは独自の手法でペロブスカイト量子ドットに保護層を形成し、色純度と光利用効率を保持したまま実用可能な耐久性を実証したペロブスカイト量子ドットインクを開発した。

 InP量子ドットインクはITU-R BT.2020の色域の88%をカバーしているのに対し、キヤノンのペロブスカイト量子ドットインクは94%をカバー。また、光利用効率が高いため、消費電力を約2割削減できることが期待される。

FPD/PCB NEWS〜5月25日
 

富士フイルム 「マテリアル生産本部」を新設

 富士フイルムは、高機能材料領域の事業拡大に向けて生産戦略機能を強化するため、7月1日に「マテリアル生産本部」を設立すると発表した。

 新設するマテリアル生産本部は、高度な製膜技術や塗布技術を生かした機能性フィルムなどの生産体制や生産技術の全体戦略を立案・推進する組織。これまで各機能性フィルムの生産戦略の立案などの機能を担ってきた@材料生産本部(インスタントフィルムやX線フィルムなど)、Aディスプレイ材料生産部(LCD・有機ELディスプレイ向けフィルム)、B記録メディア開発センター(磁気テープ)を統合して発足させる。

 また、今回の設立に合わせて国内生産子会社5社(富士フイルムフォトマニュファクチャリング、富士フイルムメディアマニュファクチャリング、富士フイルム静岡、富士フイルムオプトマテリアルズ、富士フイルム九州)を統合し、国内5拠点・従業員約3,260名を擁する高機能材料生産会社「富士フイルムマテリアルマニュファクチャリング」を発足させる。

FPD/PCB NEWS〜5月24日
 

ウシオ電機 世界最高レベルの解像力のICパッケージ基板向け露光装置をリリース

 ウシオ電機は、最先端ICパッケージ基板向けステッパとして世界最高レベルの解像力となるL/S=3μmを実現した「UX-58112SC」を販売すると発表した。

 従来の250mm角の照射エリア・フットプリントはそのままに、ICパッケージ基板向けステッパとしては世界最高レベルとなるL/S=3μmの解像力と重ね合わせ精度向上を実現した。これにより、IoTや5G、モビリティの進化に不可欠な次世代パッケージ基板の多層化や大型化したパッケージに対して、高スループットを維持したまま解像力と重ね合わせ精度を向上することにより、従来と同等以上の生産性かつ高い歩留まりが実現する。

FPD/PCB NEWS〜5月23日
 

大日本印刷 高輝度と広視野角を両立させたLCDバックライト向けシステム部材をリリース

 大日本印刷は、LCDモジュールのバックライト用として従来の標準部材構成に比べ薄型ながら高輝度かつ広視野角を実現する“新設計システム部材”の提供を開始すると発表した。

 この部材はおもに導光板と反射材、光を屈折させるプリズムで構成。導光板の光が出射する面に向けて、標準とは逆にプリズム(三角の凸部分)を配置することにより輝度を高めた。また、この向きでプリズムを置くことによる視野角の狭さという課題に対しても導光板と反射材の工夫により光利用効率を向上させたうえで、プリズム形状設計の最適化により高輝度と広視野角を両立した。


▲新設計システム部材を搭載したノートPC(上)と従来のノートPC(下)の輝度・視野角比較



FPD/PCB NEWS〜5月22日
 

AGC 関西工場高砂事業所でのLCD用ガラス基板生産を終了

 AGCは、2023年末までに関西工場高砂事業所(兵庫県高砂市)におけるLCD用ガラス基板の生産を終了すると発表した。

同社は低収益サイズのガラス基板からの撤退や生産ラインの統廃合などの抜本的構造改革施策に取り組んでおり、今回の決定はその具体的施策の一環。なお、同事業所で行っている他製品の生産は今後も継続する。
 

大日本印刷とDNPアメリカ 米ディスプレイ学会「SID Display Week 2023」に出展

 大日本印刷(DNP)とグループ会社のDNP Americaは5月23〜25日、米国Los Angeles Convention Centerで開催される世界最大級のディスプレイ学会「SID Display Week 2023」に出展すると発表した。DNPグループの出展は今回で9回目。

FPD/PCB NEWS〜5月19日
 

東北大 レーザーでグラフェン単層膜をナノ加工

 東北大学多元物質科学研究所の上杉祐貴助教、小澤祐市准教授、佐藤俊一教授、大学院工学研究科知能デバイス材料学専攻の門口尚広大学院生(研究当時)、同専攻の小林哲郎大学院生、金属材料研究所の長迫実助手らの研究グループは、フェムト秒レーザーを使って炭素原子1層分の厚さからなるグラフェン膜を100nm以下の精度で加工することに成功した。

 また、レーザー照射したグラフェン膜を電子顕微鏡で観察したところ、表面の汚染物が除去され、数nmの細孔や原子レベルの構造変化を生じさせることができることを発見した。

FPD/PCB NEWS〜5月16日
 

富士フイルム 台湾に最先端半導体材料工場を新設

 富士フイルムは、台湾に最先端半導体材料工場を新設すると発表した。半導体材料の台湾現地法人FUJIFILM Electronic Materials Taiwan(台湾新竹市、FETW)が新竹市に土地を取得し、CMPスラリーやフォトリソ周辺材料を生産する新工場を建設。2026年春に稼働させる予定。

 また、台南市にある既存工場(台湾第3工場)でも設備を増強。建設中の新棟にCMPスラリー製造設備などを導入し、2024年春に稼働させる予定。今回の新工場建設と既存工場への設備増強を合わせた設備投資額は約150億円。

FPD/PCB NEWS〜5月15日
 

JX金属 東京証券取引所へ株式上場

 ENEOSホールディングスとJX金属は、JX金属の株式上場準備を開始すると発表した。現時点での上場時期・上場市場は未定。

FPD/PCB NEWS〜5月11日
 

富士フイルム 米半導体材料メーカーEntegris社の半導体用プロセスケミカル事業を買収

 富士フイルムは、米国の半導体材料メーカーEntegris社の半導体用プロセスケミカル事業を買収したと発表した。Entegris社のグループ会社で半導体用プロセスケミカル事業をグローバルに展開するCMC Materials KMG Corporation(KMG社)の発行済全株式を取得する株式売買契約を締結した。

 富士フイルムは買収を通じて製品ラインアップ拡充による顧客提案力の強化や、より強固なグローバル製造体制の構築などを図り、電子材料事業の成長を加速する。株式取得に要する資金総額は7億ドル。

FPD/PCB NEWS〜5月10日
 

三菱ガス化学 電子材料海外生産子会社が半導体パッケージ用BT積層材料の生産能力を増強

 三菱ガス化学は、BT積層材料の生産子会社であるMGCエレクトロテクノ(ET)の子会社であるMGC ELECTROTECHNO(ETT、タイ)における半導体パッケージ用BT積層材料の生産能力を増強すると発表した。

 新建屋を新設し、第1期工事と同水準の設備を導入して生産能力を約2倍に高める。.2025年10月に稼働を開始する予定。

FPD/PCB NEWS〜5月9日
 

三菱電機 金属IJ印刷のスタートアップ企業「エレファンテック」に出資

 三菱電機はグローバル・ブレイン社と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド」が出資する第4号案件として、金属インクジェット(IJ)印刷によるPCBの量産に成功し、アディティブマニュファクチャリングの社会実装に取り組んでいるスタートアップ企業「エレファンテック」に出資したと発表した。

 エレファンテックは、金属IJ印刷技術と銅めっき技術を活用したFPC基板「P-Flex」を製造・販売している。

FPD/PCB NEWS〜5月1日
 

イビデン 建設中の半導体パッケージ基板工場に最大40億円の助成金交付が決定

 イビデンは、岐阜県大野町に建設している半導体パッケージ基板工場に政府から最大405億円の助成金が交付されることが決まったと発表した。

 新工場は2025年7〜9月期に稼働予定。この結果、トータル生産能力が12%アップする見通し。