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FPD/PCB NEWS〜11月29日
 

大日本印刷 ディスプレイのぎらつき現象の測定精度を高めるぎらつきコントラスト評価法を考案

 大日本印刷は、光の映り込みを防ぐ防眩(ぼうげん)フィルムを貼ったディスプレイ表面のぎらつき現象の測定誤差を簡易に確認できる「ぎらつきコントラスト評価方法」を考案したと発表した。

 開発した方法では、1件のディスプレイ画像から二つの異なる画像を抽出し、その二つの画像データの差分を統計処理することにより、測定技術者の知見に依存せずにデータ間の誤差を簡易かつ定量的に推定する。この結果、より適切なデータ比較が可能となり、評価結果の精度の向上につながるという。

FPD/PCB NEWS〜11月28日
 

島津製作所と京大 新事業創出を目指す包括連携契約を締結

 島津製作所と京都大学は、「社会課題の解決に資する革新的な技術の獲得及び新事業の創出」と「新事業を社会実装する人材の育成」を目的とした3か年の包括連携契約を締結した。連携に基づきグリーンイノベーションやヘルスケア分野における事業テーマ探索、共同研究の促進、人材育成を進める。

 まずグリーンイノベーション分野で技術の獲得と新事業創出を目指す。島津製作所が提示した事業テーマに対し、京都大学がそのテーマに関わる研究者を参画させ、両者共同で事業プランを策定して新技術を研究する。具体的な事業テーマはカーボンニュートラルの実現に欠かせない水素燃料・バイオ燃料・風力発電などの再生可能エネルギーや自動車・蓄電池などの開発支援、保守支援、現場計測など。

 なお、京都大学では大型共同研究を集中的にマネジメントする目的で設置された「京都大学オープンイノベーション機構」がこの連携を推進する。

FPD/PCB NEWS〜11月25日
 

昭和電工マテリアルズ 次世代半導体製造に使われる研磨材料の増産設備投資計画が茨城県の補助事業に認定

 昭和電工マテリアルズは、山崎事業所勝田サイト(茨城県ひたちなか市)で半導体回路向けの平坦化用研磨材料CMPスラリーの設備投資計画が茨城県の次世代産業集積・カーボンニュートラル強化プロジェクト事業補助金の対象事業として認定されたと発表した。

 山崎事業所勝田サイトでは、従来のセリアスラリーに比べさらなる高研磨速度と研磨平坦性を両立したセリアスラリーなどの能力増強を計画。今回、この計画が最先端の半導体材料の設備増強と評価され、茨城県の次世代産業集積・カーボンニュートラル強化プロジェクト事業補助金の対象事業に認定された。

FPD/PCB NEWS〜11月24日
 

京大と三井化学 「三井化学・京大デジタルケミカルラボ」を設置

 京都大学と三井化学は、データ科学やフロー合成などの技術を統合させた自律的な自動合成実験システムを構築し、それを活用して高機能材料の開発を共同で行う産学共同研究講座を設置することで合意した。合意に基づき、2023年4月から京都大学工学研究科内で「三井化学・京大デジタルケミカルラボ」の活動を開始する予定。

 デジタルケミカルラボでは、2023年4月1日から2028年3月31日の期間中に自律的な自動合成実験システムの構築とそれを活用した高機能材料を開発する。

FPD/PCB NEWS〜11月22日
 

大同特殊鋼 タッチパネル向けメタルメッシュ黒化膜用ターゲットをリリース

 大同特殊鋼は低反射で変色耐性・エッチング性に優れたメタルメッシュ黒化膜用ターゲット材を開発、「STARMESH」シリーズの高性能モデル「γ1(ガンマワン)」として12月にリリースすると発表した。

 このターゲット材を用いてスパッタリング成膜した黒化膜は、Cu導電膜の可視光平均反射率を従来の24.0%から9.6%にまで低減。また、車載向け電子部品環境試験(温度85℃、湿度85%、1000時間)で色変化がなく、厳しい環境での使用や適用製品の長寿命化が期待できる。もちろん、Cu膜のエッチングで一般的な塩化第二鉄を用いてエッチングすることができる。

FPD/PCB NEWS〜11月17日
 

山形大学 ガラス並みの印刷ハイバリア膜で世界最高の水蒸気バリア性を達成

 山形大学硯里研究室は、印刷や塗工が可能なウルトラハイバリアを開発したと発表した。

 プレカーサを印刷・塗工し、真空紫外光(波長172nm)を照射することで緻密な無機膜を形成した。そのバリア性能は従来の1桁以上で、ウェットプロセス膜では世界最高が得られた。このバリア技術は幅広く応用可能で、有機ELデバイス、センサー、太陽電池、リチウム二次電池のようなデバイスだけでなく、包装分野などにも展開を進める予定。

FPD/PCB NEWS〜11月14日
 

住友商事 住友精密工業を完全子会社化

 住友商事は、現在27%強を出資している住友精密工業を完全子会社化するため、TOBを実施すると発表した。TOB費用として約140億円を見込んでいる。

 住友精密工業の子会社には、プラズマ成膜装置やディープエッチング装置を手掛けるSPPテクノロジーズがある。

FPD/PCB NEWS〜11月11日
 

大日本印刷 黒崎工場内に有機ELD用大型メタルマスク生産ラインを新設

 大日本印刷は、福岡県北九州市の黒崎工場内に有機ELディスプレイ製造用大型メタルマスクを生産するラインを新設すると発表した。投資額は200億円で、2024年上期に稼働を開始する。

 新ラインでは、タブレット端末やノートPC向けパネルの生産効率を高める第8世代ガラス基板に対応した大型メタルマスクを生産。この結果、トータルのメタルマスク生産能力を従来の2倍以上にアップする。

 なお、黒崎工場では生産を終了したTFT-LCD用カラーフィルターの工場建屋を活用、投資効率の向上を図る。

FPD/PCB NEWS〜11月8日
 

村田製作所 中国で新生産棟に着工

 村田製作所は、中国の生産子会社「無錫村田電子有限公司(中国江蘇省無錫市)」が新生産棟の建設に着工したと発表した。総投資額は約445億円で、2024年4月末に完成する予定。

 新生産棟は地上3階建て延床面積5万1,289m2。積層セラミックコンデンサ向けシートを生産する。

FPD/PCB NEWS〜11月1日
 

東北大 金属フリー触媒でセラミック前駆体高分子を室温合成

 東北大学大学院工学研究科の朱慧娥助教と三ツ石方也教授の研究グループは、反応プロセスの制御によりゲル化の抑制に成功し、熱に弱い炭素-炭素結合を主鎖に持たない新しい環状シロキサン前駆体高分子を開発した。

 開発した前駆体高分子は有機溶媒に可溶で、優れた分子柔軟性を示す。さらに、熱硬化反応により600℃を超える優れた熱安定性・低誘電率を示す透明な自立膜が得られた。今後、電子デバイスの封止材、接着剤、耐熱性コーティング剤などへの応用が期待される。