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FPD/PCB NEWS〜3月31日
 

ジャパンディスプレイ 台湾Innoluxと特許クロスライセンス契約を更改

 ジャパンディスプレイは、台湾Innolux CorporationとTFT-LCDに関する特許クロスライセンス契約を更改したと発表した。契約更改により、同社はInnolux社よりライセンス料を受領する見通し。

FPD/PCB NEWS〜3月30日
 

ジャパンディスプレイ 第6世代量産ラインで従来比4倍のモビリティを有する酸化物TFTを開発

 ジャパンディスプレイは、茂原工場(千葉県茂原市)の第6世代量産ラインで従来に比べ大幅に高いキャリアモビリティを誇る酸化物TFT技術を開発したと発表した。

 開発したのはモビリティが従来の酸化物TFTに比べ2倍以上となる高移動度酸化物半導体(HMO、High Mobility Oxide)、そして4倍以上となる超高移動度酸化物半導体(UHMO、Ultra High Mobility Oxide)。UHMO技術では52cm2/Vsというハイモビリティを実現。この結果、オフリーク電流が低いという酸化物TFT技術の特徴を維持しながら、低温poly-Si TFT(LTPS)と同水準のON電流を流すことができる。


▲キャリアモビリティの比較


FPD/PCB NEWS〜3月29日
 

東洋紡 有機光ダイオード向け光電変換材料の開発を加速

 東洋紡は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する有機光電変換材料の開発を加速すると発表した。仏政府系研究機関Commissariat a l'energie atomique et aux energies alternatives(CEA)との共同研究により、この材料を使用した有機光ダイオード(Organic Photodiode、OPD)を作製し、世界トップクラスの暗電流の低さを実現した。IoTデバイスの光センサー用途として2025年までの実用化を目指す。

 開発したOPDは溶液化した有機光電変換材料をガラスやプラスチック基板に塗布するという簡便な方法で製造可能で、一般的な光ダイオードに比べ製造コストや環境負荷を低減できる。また、フィルムなどのフレキシブルな基板を使用することにより形状の自由度が高まるため、光センサーの可能性を広げることが期待される。

 東洋紡は2019年よりCEAと有機薄膜太陽電池向け発電材料、さらに光センサー向けに2020年から有機光電変換材料を共同研究。今回、実用化の目安である-5Vの電圧をかけた時の暗電流の低さが世界トップクラスの10-9A/cm2以下で、一般に市販されるシリコン光ダイオードよりも微弱な光を検出できる高感度OPDモジュールを試作することに成功した。この光電変換材料はガラス基板とPETフィルム基板のどちらでも同等の暗電流の低さを示した。

FPD/PCB NEWS〜3月28日
 

ニコン 第8世代基板対応のFPD露光装置をリリース

 ニコンは、多様な高精細パネルの生産が可能な第8世代プレートサイズ対応FPD露光装置「FX-88S」をリリースすると発表した。

 高精細中小型パネルの生産に適したFPD露光装置「FX68SH/68S」と大型テレビ用パネルの生産に適したFPD露光装置「FX-103SH/103S」で培った技術を応用し最適化。多様な高精細パネルの生産に対応するFX-88Sを開発した。

FPD/PCB NEWS〜3月25日
 

田中貴金属 高い分散安定性により高濃度調製可能な金ナノシェル粒子を開発

 田中貴金属工業は、高い分散安定性により高濃度で調製可能な金ナノシェル粒子を開発したと発表した。

 開発品はシリカなどの粒子表面を厚さ約10nmのAuの層(シェル)で覆うように設計されており、強い表面プラズモン共鳴を示す。また、水溶液中・極性溶媒中で高い分散安定性があり、市販のAuナノ粒子に比べ100〜1,000倍高い濃度で分散液を調製することが可能。Auナノシェル粒子の大きさは80〜250nmの範囲で制御でき、幅広い光学特性を持たせることができる。

FPD/PCB NEWS〜3月24日
 

デクセリアルズ インクジェット塗布対応の光学弾性樹脂を製品化

 デクセリアルズは、インクジェット塗布方式に対応した光学弾性樹脂"Jettable SVR"を製品化したと発表した。すでに複数のタブレットPCで採用が決まっているという。

 同社の光学弾性樹脂"SVR"はディスプレイパネル表示部とトッププレートの間にあるエアギャップを埋める液状紫外線硬化型アクリル樹脂で、トッププレートの材質に近い光学特性を付与することによりエアギャップの界面での光の反射を防ぐとともに、視認性と衝撃吸収性の向上を実現する。

 今回製品化したjSVRはインクジェット塗布方式に対応することにより任意の位置に適切な量の樹脂を高精度で塗布し、光学貼合することが可能。この結果、取り扱いやすさが向上するとともに、カメラやセンサーのためのノッチやパンチホールを有する特殊なディスプレイ形状への対応が容易となる。

 また、塗布厚を精密かつ連続的にコントロールできるため、光学透明粘着テープ(OCA)では対応が難しかった曲面ディスプレイなど箇所によって厚みが異なる3D形状ディスプレイにも対応可能となっている。

FPD/PCB NEWS〜3月18日
 

リコー 産業用インクジェットヘッドを新発売

 リコーは、産業用インクジェットヘッド「RICOH MH5422/MH5442/MH5422 Type A」の3モデルを発売すると発表した。

 いずれも独自の高精度化技術による高画質と高生産性を両立。また、幅広いインク対応力を有し、ノズル面の耐擦性の強化により耐久性が向上。さらに、分離ケーブル・高精度な面アライメント品を採用することでシステムの適合性を高めた。

FPD/PCB NEWS〜3月17日
 

JX金属 茨城県ひたちなか市に新工場建設用地を取得

 JX金属は、茨城県ひたちなか市に新工場の建設用地を取得したと発表した。設備投資の詳細は今後決めるが、先端素材分野における過去最大規模の投資となる。

 敷地面積は約24万m2。半導体用スパッタリングターゲットや圧延銅箔・高機能銅合金条といった既存成長分野に加え、結晶材料など先端素材関連の新規事業を担う新たな中核拠点とする。総投資額は2,000億円規模になる見込みで、2025年度初頭より順次操業を開始する。

FPD/PCB NEWS〜3月16日
 

三井化学 高純度テレフタル酸の国内生産を停止

 三井化学は、岩国大竹工場の高純度テレフタル酸(PTA)プラントを2023年8月に停止すると発表した。国内で生産するには収益確保が困難と判断した。

 今後、タイの合弁会社GC-M PTA社からPTAを輸入し、国内での販売体制を維持する。

FPD/PCB NEWS〜3月15日
 

JX金属 米アリゾナ州に半導体用スパッタリングターゲット工場用地を取得

 JX金属は米国における半導体用スパッタリングターゲット事業を強化するため、アリゾナ州メサ市に約26万m2の土地を取得すると発表した。

 同社は米国における半導体産業の集積地であるアリゾナ州に半導体用スパッタリングターゲットの下工程を担う拠点(JX Nippon Mining & Metals USA)を置いているが、今回、同地に現拠点の約6倍となる約26万m2の土地を取得。2024年度以降の稼働をメドに生産設備を新設する予定。

FPD/PCB NEWS〜3月14日
 

英Zytronic 台湾Innoluxにタッチディスプレイ技術を提供

 英Zytronicは、台湾のInnolux社がZytronicのタッチディスプレイ技術を採用しリッチなユーザー体験を可能とする触覚ソリューションを実現したタッチスクリーンを開発したと発表した。

 Zytronic独自のZXY500コントローラはマルチタッチ機能を提供し、非接触型「ホバー」タッチ、パームリジェクション、高いノイズ耐性、ミリ秒単位の高速操作など複雑なジェスチャーをサポートする。

FPD/PCB NEWS〜3月10日
 

理研、横浜市大、NIMS AIで蛍光有機分子を開発

 理化学研究所(理研)、横浜市立大学、物質・材料研究機構(NIMS)の共同研究グループは、量子化学計算を用いて蛍光有機分子をゼロから設計する人工知能(AI)を開発、AIが考案した蛍光有機分子を合成することに成功した。センシングや有機エレクトロニクスなどの蛍光材料の開発に寄与すると期待される。

 蛍光は特定の有機分子が示す性質であり、これまで蛍光有機分子の設計をゼロから原子レベルで構築する方法はなかった。今回、研究グループは量子化学計算を通して蛍光機構をデジタル化し、深層学習で分子構造を学習したAIに蛍光現象を理解させることで、蛍光有機分子をゼロから設計するAIを開発。このAIが設計した分子のなかから8個を合成し蛍光測定したところ、そのうち6個が蛍光を発することを確認した。

FPD/PCB NEWS〜3月9日
 

昭和電工 持株会社体制への移行を検討

 昭和電工は、2023年1月をメドに持株会社体制へ移行することを検討し準備を開始すると発表した。

 現在の昭和電工を分割会社として議決権を100%保有するHCホールディングス(HCHD)の完全子会社である昭和電工マテリアルズ(SDMC)に全事業を承継させる会社分割、HCHDとSDMCの合併、SDMCを分割会社として資産・負債の一部を昭和電工に承継させる会社分割を想定している。

FPD/PCB NEWS〜3月8日
 

村田製作所 出雲村田製作所で新生産棟の建設に着工

 村田製作所は、生産子会社の出雲村田製作所(島根県出雲市)がイワミ工場(波根)で新生産棟の建設に着工すると発表した。

 新生産棟は地上4階建て延床面積2万2,120m2。積層セラミックコンデンサを生産する。総投資額は約120億円で、2023年4月に完成する予定。

FPD/PCB NEWS〜3月4日
 

シャープ 堺ディスプレイプロダクトを完全子会社化

 シャープは、堺ディスプレイプロダクト(SDP)の完全子会社化する株式取得契約を締結したと発表した。SDPの株主であるWorld Praise LimitedからSDP株式を取得した。

FPD/PCB NEWS〜3月3日
 

広島大、東大、高輝度光科学研究センター 電子輸送性ポリマー半導体に有望なπ電子系骨格を開発

 広島大学、東京大学、物質・材料研究機構、高輝度光科学研究センターの共同研究チームは、電子輸送性ポリマー半導体の高性能化に有望な新しいπ電子系骨格を開発した。

 イミド基を有する新しいπ電子系骨格を合理的に分子設計・合成し、高い電子受容性と秩序高い配列構造を有するポリマー半導体を開発。このポリマー半導体を用いた有機トランジスタは、ベンチマーク材料を用いた素子に比べ5倍以上も高い電子移動度を示した。これは、a-Si TFTと同等の性能に当たる。

FPD/PCB NEWS〜3月2日
 

レーザテック 横浜市に研究開発拠点向けの用地を取得

 レーザーテックは、将来を見据えた業容拡大への対応・業務効率向上のため、横浜市港北区に新研究開発拠点(仮称)向けの用地を取得したと発表した。

 用地面積は約1万5,830m2で、延床面積約2万8,822m2の建屋を建設する予定。投資額は土地、建物含め約167億円。

FPD/PCB NEWS〜3月1日
 

パナソニック 低抵抗と高透過率を兼ね備えた透明導電フィルムをリリース


 パナソニックは、低抵抗と高透過率を兼ね備えた一括両面配線透明導電フィルムを製品化すると発表した
 
 Roll to Roll独自工法により従来のエッチング工法では困難だった配線幅2μmを実現しながら高アスペクト比を確保し、低抵抗(2Ω/□)と高透過率(94%)を両立させた。さらに、フィルム両面への一括配線により高い座標精度と使用材料の削減を実現した。車載、民生用途のタッチセンサー、透明アンテナ、透明ディスプレイ用基板、透明ヒーターなどへの応用を見込んでいる。