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FPD/PCB NEWS〜7月29日
 

昭和電工 合成樹脂エマルジョン・溶液系樹脂を値上げ

 昭和電工は、合成樹脂エマルジョン「ポリゾール」、溶液系樹脂「コーガム」、「ビニロール」、「ポリフィックス」の販売価格を値上げすると発表した。原燃料コストなどが上昇しているためで、8月16日出荷分より20円/kgから47円/kg値上げする。

FPD/PCB NEWS〜7月28日
 

DIC 米Debut Biotechnologyと天然由来色素の新合成法を共同研究

 DICは天然由来色素事業の拡大を図るため、バイオベンチャー企業の米Debut Biotechnologyと天然由来色素の新合成法に関する共同研究開発を開始したと発表した。

 Debut社は、生体内で用いられる酵素を細胞から取り出し最適な条件で反応させることで様々な物質を効率的かつ連続的に製造する次世代バイオ合成プラットフォームを保有。このプラットフォームは生物と同じ酵素を用いるが、細胞を用いない(セルフリー)ため、すべての反応を最適化でき、安定した純度の高い目標物の合成が可能。また、従来は含有量が低いために見逃されてきた有効成分を特異的に生産することも期待される。

 今回の研究開発では、Debut社の酵素反応に対する高い知見・プロセスデザインとDICの顔料やヘルスケア食品などのカラーマテリアル分野で培ったスケールアップ技術、品質管理、製品開発能力を組み合わせることにより、従来にないサステナブルで高付加価値な天然由来色素の開発・製品化とグローバル市場での販売を目指す。

FPD/PCB NEWS〜7月20日
 

田中貴金属工業 パワーデバイス用活性金属ろう材/銅複合材を開発

 TANAKAホールディングスは、田中貴金属グループの製造事業を展開する田中貴金属工業がパワーデバイス向けの活性金属ろう材/銅複合材を開発したと発表した。

 Cu材の片側に活性金属ろう材を複合化(クラッド)した製品で、セラミックス(酸化物、窒化物、炭化物)や炭素素材など任意の材料にダイレクトに接合することができるため、パワーデバイス用セラミックス回路基板や次世代ヒートシンクへの適用が期待される。

FPD/PCB NEWS〜7月16日
 

ルネサス 子会社の山口工場を2022年6月に集約・閉鎖

 ルネサスエレクトロニクスは、100%子会社であるルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリングの山口工場(山口県宇部市)を2022年6月末に集約すると発表した。

 2018年6月に「今後2〜3年を目途に工場閉鎖および集約する」と発表しており、今回具体的な時期を決定したもの。現在生産している製品は、グループの他拠点への生産移管や生産中止を行う。

FPD/PCB NEWS〜7月14日
 

宇部エクシモ 高純度シリカ粒子の中空タイプを開発

 宇部エクシモは、高純度シリカ粒子(ハイプレシカ)の中空タイプ「ハイプレシカFH」を開発したと発表した。

 ハイプレシカはゾル-ゲル法により作製されるシリカ粒子で、粒度分布幅が狭く、かつ高純度であるため、LCDのギャップスペーサーや各種樹脂材料を高機能化するフィラーとして用いられる。

 ところで、フィラーを樹脂に分散する際、ミルなどで力を加えて混練するが、従来はその力により中空粒子が割れてしまい、材料内に空気層を保持できないといった問題があった。開発した中空タイプは真球で、外殻シリカ層をより強固にするとともに、粒子径を均一に制御し外殻厚みを均一にすることにより、樹脂に混練する際に割れにくくした。現時点で対応可能な粒径は0.5μm、空隙率は30〜50%だが、今後、粒径、空隙率のラインアップを拡大する予定。

FPD/PCB NEWS〜7月8日
 

ジャパンディスプレイ 台湾の連結孫会社の全株式を台湾の製造委託企業に譲渡する基本合意書を締結

 ジャパンディスプレイは、連結子会社JDI Taiwan(台湾、JDIT)が保有する連結孫会社Kaohsiung Opto-Electronics(台湾、KOE)の全株式を製造委託先企業であるWistron Corporation(台湾)の100%子会社Wise Cap Limited Company(台湾)に譲渡する基本合意書を締結したと発表した。

 KOEが手掛ける産業機器用ディスプレイの設計・販売事業については株式譲渡取引完了までにJDITが事業を譲り受ける。

FPD/PCB NEWS〜7月7日
 

東北大 グラフェン触媒の設計を従来比10億倍に高速化

 東北大学材料科学高等研究所の研究グループは、カーボンネットワークをバネで連結された数理モデルとみなし、構造を単純化することにより従来法よりも10億倍速いシミュレーション計算時間で貴金属フリー触媒設計法を開発した。数学によって提案されたカーボンネットワークを実験的に作製し、その触媒能力を検証することで数学を用いた材料設計の有用性を実証した。

 この成果により、局所構造が持つ幾何学構造の歪みや不安定性などこれまで難しかった数値化が可能となり、それらが全体の特性に与える影響の理解が可能となった。この数学手法と従来手法を相補的に組み合わせた大規模シミュレーションとさまざまな用途への展開が可能な材料開発が進むことが期待される。

FPD/PCB NEWS〜7月2日
 

理研 原子分解能を持つ顕微鏡で観察しているナノ物質の性質を正確に評価

 理化学研究所(理研)の研究グループは、nmサイズの領域に局在する光を用いることで原子分解能を持つ顕微鏡で観察しているナノ物質の性質を直接測る精密ナノ分光手法を確立した。

 原子分解能を持つ走査トンネル顕微鏡(STM)と狭線幅の波長可変レーザーを組み合わせ、マイクロ電子ボルト(μeV)という高いエネルギー分解能とnmという高い空間分解能を併わせ持つ精密ナノ分光法を開発。この手法を用いて化学種の同定、ナノ空間で生じるシュタルク効果の発見とその機構解明に成功した。