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FPD/PCB NEWS〜4月26日
 

カネカ 5G高速高周波対応の超耐熱ポリイミドフィルムを開発

 カネカは、5G高速高周波対応の超耐熱ポリイミドフィルム「ピクシオSR」を開発したと発表した。今年発売される5G対応スマートフォンのFPCに採用が決定したという。

 ピクシオSRは、独自のポリイミド分子設計技術によって5Gの高周波帯に対応する低伝送損失を実現するとともに、銅箔との接着面に熱可塑性ポリイミド層を用いることにより優れた加工性をもたせた。2023年に売上高150億円を目指す。

FPD/PCB NEWS〜4月25日
 

シャープ 第5世代IGZO-TFTを開発しモバイルから大型パネルサイズまで全面展開

 シャープは、第5世代IGZ0-TFT(IGZO5)を開発したと発表した。昨年11月に発売した80V型8Kチューナー内蔵液晶テレビ向けに加え、中小型モジュールの量産技術開発を完了し、モバイルから大型パネルサイズまでをカバーする幅広いラインアップ展開が可能となったという。

 開発したIGZO5は、成膜などのプロセス条件の工夫によりLCDの駆動性能を左右する電子移動度を前世代IGZO比約1.5倍に向上。一般的なa-Si TFTの約30倍の移動度を実現した。中大型ディスプレイや超高精細モバイルディスプレイを高速駆動(120Hz以上)することにより、低消費電力でも滑らかな表示が可能となる。また、低消費電力や大画面化が可能なため、有機ELディスプレイの駆動用TFTにも適する。

FPD/PCB NEWS〜4月24日

大コニカミノルタ パイオニアとの有機EL照明合弁事業を解消

 コニカミノルタは、有機EL照明事業の合弁会社「コニカミノルタパイオニアOLED」に関するパイオニアとの合弁契約を解消したと発表した。今後、注力事業分野を車載照明から、高付加価値印刷事業とのシナジーによる“光るスマートプリンティング”を軸とする方針に転換する。

 コニカミノルタとパイオニアは2017年に合弁会社コニカミノルタパイオニアOLEDを設立し、車載照明を注力分野として事業を推進してきたが、パイオニアの経営方針の変更にともない、4月16日付で合弁契約を解消した。コニカミノルタパイオニアOLEDは社名をコニカミノルタOLED鰍ノ変更して存続するが、事業、機能、パイオニアの有機EL照明に係る関連資産などについてはコニカミノルタに移管される。

 コニカミノルタは今後、光るスマートプリンティング分野において新たな価値を創造し、高付加価値印刷とのシナジーによって事業拡大を目指す。ちなみに、光るスマートプリンティングとは紙のように薄いフレキシブル有機EL照明パネルを利用し、これまでにない光る印刷物を実現することにより驚きや感動を与える新しい印刷物ソリューションを指す。
 

東レ ナノ積層技術の深化により革新的な紫外線カットフィルムを開発

 東レは紫外線カット率99.99%の高い紫外線遮蔽性能を有し、かつ透明性を維持したまま400nm近傍の紫外線領域までカットできる革新的な紫外線カットフィルムを開発したと発表した。2020年に量産を開始する予定。

 開発した紫外線カットフィルム「PICASUS UV」はnmスケールの厚みの層を数百〜千層重ねたフィルムで、その層の厚みや配列デザインにより紫外線領域の光を任意に反射および吸収させる機能を備える。このため、従来の紫外線吸収剤のみを含んだフィルムでは達成できない400nm近傍の紫外線までをシャープにカットしつつ、その遮蔽性能を飛躍的に高めた。紫外線に弱いといわれる有機ELディスプレイをはじめとするディスプレイのほか、自動車、建材、農業、電子材料、医薬などさまざまな用途での使用が期待できる。

FPD/PCB NEWS〜4月23日

大日本印刷 中国の合弁会社が半導体用フォトマスクの現地生産を開始

 大日本印刷は、米フォトマスクメーカーPhotronicsとの合弁会社「Photronics DNP Mask Corporation Xiamen」が中国福建省廈門市で半導体用フォトマスクの生産を開始したと発表した。現地の半導体メーカーにフォトマスクを短納期で安定供給するのが目的。

 40nm、28nm線幅の半導体製造プロセスに対応した半導体製品用フォトマスクを生産。今後、14nmプロセス向けの最先端品も生産する計画だ。
 

三菱電機 ワイドHDの車載用TFT-LCD3機種をリリース

 三菱電機は、高解像度ワイドHD(1920×720画素)の車載用TFT-LCD3機種を発売すると発表した。車載用に加え、高い性能や品質が求められる船舶、建設機械、農業機械などの産業用途にも使用可能だという。

 リリースするのは10.25型、12.3型、15型パネルで、アスペクト比8:3の横長ワイドサイズとリアマウント構造の採用により、車内の限られたスペースにも容易に設置できる。また、超広視野角(上下左右176度)、高輝度(1000cd/m2)、高コントラスト(1000:1)により明るい場所でも高い視認性を確保した。

FPD/PCB NEWS〜4月18日

ジャパンディスプレイ INCJから200億円を借入

 ジャパンディスプレイは、筆頭株主のINCJからブリッジ・ローン契約として200億円を借り入れると発表した。4月12日に発表した第三者割当の払い込みまでの間、事業継続に必要な資金を確保するため。

FPD/PCB NEWS〜4月17日

住友化学とザイマージェン 再生可能資源を用いた高機能材料の開発で提携

 住友化学と米バイオ技術スタートアップ企業であるザイマージェン社は、新しい高機能材料の開発に向けた複数年の業務提携で合意した。

 協業を通じて、両社はディスプレイ用の光学フィルム、傷に強いハードコート材料、フレキシブル基板向け材料、接着剤などの新規高機能材料を開発する。

FPD/PCB NEWS〜4月12日

ジャパンディスプレイ Suwa Investmentと資本業務提携
TPKとTFT-LCD、HarvestTechと有機ELDで業務提携

 ジャパンディスプレイは、Suwa Investment HoldingsとCAPITAL AND BUSINESS ALLIANCE AGREEMENT(資本業務提携契約)、TPK HoldingとTFT-LCDに関する業務提携に向けたLCD Business Alliance Basic Agreement(LCD業務提携基本契約)、Harvest Tech Investment Managementと蒸着方式有機ELディスプレイ量産計画に関する業務提携の策定・実行に向けたMemorandum of Understanding(OLED業務提携基本合意)を締結すると発表した。これにともない、第三者割当による新株式の発行や新株予約権付社債の発行などにより資本増強する。

FPD/PCB NEWS〜4月11日

産総研、OKI、日鉄ソリューションズ、三菱電機 「人」が主役となるものづくり革新推進コンソーシアムを設立

 産業技術総合研究所、沖電気工業、日鉄ソリューションズ、三菱電機は、「人」が主役となる新たなものづくり手法の確立と普及を目指す“「人」が主役となるものづくり革新推進コンソーシアム(HCMIコンソ)"を設立したと発表した。今後、参加機関を募集し、6月に設立総会を開催する予定。

 「人」を主役とした考え方に基づいた新しいものづくり手法の確立と普及が目的。活動を通じて、「人」を中心に機械と協調しながら柔軟で効率的な生産が可能になる新たな生産手法、「匠の技・熟練者の経験や勘」を効率よく伝承する手法、労働の質に着目して各人が能力・体調に応じて能力を発揮しやすい環境やマネジメント手法などを確立することにより、多様な人材が働きながら成長する仕組みの実現を目指す。

 活動拠点として、参加機関が研究開発・実証・評価などを行う「ものづくり革新拠点(仮称)」を設置。産総研の臨海副都心センター内のサイバーフィジカルシステム研究棟に開設予定の模擬工場の一部を使用するほか、モデルとする地域拠点を順次設置する予定。HCMIコンソはこれらの拠点の運営母体となって「人」が主役となる新たなものづくりの手法確立のための研究開発・実証・評価の支援、普及啓発、成果の事業化支援などを行う。

FPD/PCB NEWS〜4月10日

安川電機 スロベニアで産業用ロボット工場を稼働

 安川電機は、スロベニア・コチェービェ(Kocevje)市に設立した「YASKAWA Europe Robotics d.o.o.」が新工場で産業用ロボットの生産を開始したと発表した。

 新工場は建築面積1万2,500m2。月産能力は500台で、EMEA(欧州、中東、アフリカ)全域のユーザーに供給する。

FPD/PCB NEWS〜4月8日

JOLED 千葉事業所に印刷方式有機ELDの後工程製造ラインを導入

 JOLEDは、千葉事業所(千葉県茂原市、ジャパンディスプレイ茂原工場内)に印刷方式有機ELディスプレイ後工程製造ラインの導入を開始したと発表した。INCJ、ソニー、NISSHAを引受先とする第三者割当増資により調達した総額255億円の資金の一部を活用する。

 JOLEDの有機ELDは能美事業所でアレイ工程から印刷OLED工程までの前工程を経た後、千葉事業所でモジュール工程が行われ最終検査を経て製品として出荷される。千葉事業所は月産約22万台の生産能力を備える後工程製造拠点として、能美事業所と同時に2020年に稼動を開始する予定。そして、車載向けやハイエンドモニター向けなどを想定した中型サイズ(10〜32型)の有機ELDを生産する。

FPD/PCB NEWS〜4月4日

三菱ケミカルと山形大 包括的産学連携協定を締結

 山形大学と三菱ケミカルは、包括的な産学連携推進に関する協定を締結したと発表した。協定の期間は4月1日からの5年間。

 山形大学は材料化学分野で国内トップクラスの研究実績を持ち、基礎研究から応用研究まで幅広い研究領域を有する。三菱ケミカルは、山形大学と2005年から5年間、自動車分野向けの新規ポリマー材料の開発を研究テーマに包括的共同研究を進め、以降も研究者レベルで共同研究を実施することにより連携強化を図ってきた。

 今回の協定では、学生参画型の共同研究として環境への配慮を意識した石油化学に関する研究テーマに取り組む。新しい触媒技術の開発や材料設計・製造技術の開発、未活用留分の再利用などさまざまな基礎研究を推進する。

FPD/PCB NEWS〜4月1日

ジャパンディスプレイ 1,100億円超の資本を増強

 ジャパンディスプレイは、600〜800億円規模の株式および債券の発行による資金調達およびINCJによる既存債権に対する優先株式引き受けを含めたリファイナンスにより総額1,100億円超を資本増強する方針を明らかにした。今週中の合意を目指している。