STELLA通信は潟Xテラ・コーポレーションが運営しています。

FPD/PCB NEWS〜10月30日


日本ゼオン 米カリフォルニア州に高機能材料販売会社を設立

 日本ゼオンは、米カリフォルニア州に高機能材料の現地販売会社「Zeon Specialty Materials lnc.」を設立したと発表した。新会社はゼオン・ケミカルズ社より事業を引き継ぎ、来年1月から営業を開始する予定。

 ゼオングループはこれまでゼオン・ケミカルズ社(米ケンタッキー州)を北米の販売拠点にしていたが、高機能樹脂(シクロオレフィンポリマー)、高機能部材(光学フィルム)、電池材料(リチウムイオン二次電池バインダ)、電子材料(絶縁材料、レジスト、エッチングガス)の4事業を新会社に移管する。


FPD/PCB NEWS〜10月25日


住友化学 同一面でカラフルな表現が可能なシースルー導光板を開発

 住友化学は、同一面で多色表現が可能なアクリル樹脂製シースルー導光板を開発したと発表した。建材、店舗の装飾やディスプレイ、看板など幅広い用途での採用を目指す。

 開発したシースルー導光板は通常透明に見えるが、端面(エッジ)から光を照射すると多色の模様が浮かび上がる。シルクスクリーン印刷で加工でき、低コストで少量多品種生産が可能だという。現在、白、赤、青、黄の4色に対応するが、11月にはカラーバリエーションを12色へ増やす予定。


FPD/PCB NEWS〜10月24日


日立化成 中国にACFのディスプレイへの実装・信頼性試験・解析を行うインテグレーションラボを開設

 日立化成は、日立化成工業(蘇州)有限公司の開発センター内に異方導電フィルム(Anisotropic Conductive Film:ACF)のディスプレイ部材への実装、信頼性試験、解析を行う施設「インテグレーションラボ」を開設したと発表した。

 インテグレーションラボには、ACFをさまざまな温度や圧力でディスプレイ部材に実装する装置、高温高湿試験、耐塩水試験の信頼性評価を行う装置を導入。実装から解析までACFに関する一連の評価を中国国内で行うことができるようになり、ディスプレイメーカーのディスプレイ開発期間を短縮することが可能となる。


FPD/PCB NEWS〜10月18日


京セラ 鹿児島国分工場に半導体・LCD製造装置用ファインセラミック部品工場を建設

 京セラは、鹿児島国分工場(鹿児島県霧島市)に半導体・LCD製造装置用ファインセラミック部品を製造する第4−1工場を建設すると発表した。2018年10月に稼働する予定で、生産能力は従来の約2倍になる見通し。

 工場は6階建て延床面積2万9232m2。投資額は約56億円。


FPD/PCB NEWS〜10月17日


東北大と東工大 新たな有機半導体用電極を開発

 東北大学と東京工業大学の研究グループは、新たな有機半導体デバイス用電極を開発したと発表した。ホール注入に用いられるAuおよび電子注入に用いられるCaよりも優れた電荷注入効率が得られるという。


▲試作素子の構造と発光の様子

 開発したのは金属/有機多結晶半導体/テトラテトラコンタン(鎖状炭化水素分子の一種)という三層構造電極。この電極では、テトラテトラコンタン薄膜の効果によって結晶性の低い多結晶半導体薄膜が形成され、そのバンドギャップ内に生じる電子準位が重要な役割を果たす。まず、金属と多結晶半導体の接合界面に形成されるバンドギャップ内準位のために金属-半導体接合が従来のショットキー極限から離れてバーディーン極限へ近づくと同時に、多結晶半導体の構造の乱れに起因するバンドギャップ内準位を介して小さい活性化エネルギーで正孔と電子が半導体に注入される。このため、電極に用いる金属の種類によらずホール、電子とも低抵抗で注入される。

 有機半導体単結晶を用いた電界効果トランジスタに応用したところ、新電極は従来の金Au電極からのホール注入およびCa電極からの電子注入より大きな電流が流れた。さらに、従来の電極では電子とホールの注入の向きを入れ替えるとトランジスタ動作しないのに対し、新電極は入れ替える前と同等に動作した。また、空気中で不安定なCaを用いずに有機単結晶発光トランジスタが作製できた。


FPD/PCB NEWS〜10月11日


帝人 フィルム事業合弁会社の所有持分を売却

 帝人は、米E.I.du Pont de Nemours and Companyと共同で米国、欧州、中国のフィルム事業合弁会社の所有持分すべてを売却すると発表した。

 du Pontとの合弁会社であるDuPont Teijin Films U.S.Partnership、DuPont Teijin Films Luxemburg S.A.、DuPont Teijin Films UK Limited、DuPont Teijin Films China Limitedの所有持分をIndorama Netherlands B.V.社に売却する。


FPD/PCB NEWS〜10月6日


トクヤマ 台湾にIPAの新工場を建設

 トクヤマは電子工業用高純度IPA(イソプロピルアルコール)の需要増に対応するため、台湾の現地法人である台湾徳亞瑪に第2工場を建設すると発表した。

 高純度IPAは半導体などの電子デバイスの洗浄剤として使われる。新工場は雲林県雲林科技工業区内に建設、2019年1月の運転開始を予定している。


FPD/PCB NEWS〜10月5日

大日本印刷 新たな車載ディスプレイ用視野角制御フィルムをブラッシュアップ

 大日本印刷は、フロントガラスへの車載ディスプレイからの光の映りこみを防ぐ車載ディスプレイ用視野角制御フィルムをブラッシュアップしたと発表した。

 同社の車載ディスプレイ用視野角制御フィルムはカーナビゲーションシステムなどの夜間におけるフロントガラスへの映り込みを防ぐことから、これまで国内外の自動車メーカーなどに採用。今回、視野角制御機能をさらに改善し、ディスプレイの光を正面、上方、下方、左右など任意の方向にコントロールし、ディスプレイの設置角度などデザインの自由度に対応できる光制御フィルムを開発した。国内外の自動車メーカーや車載ディスプレーメーカーを中心に出荷し、2022年までに現在の5倍の50億円の売り上げを目指す。


エプソン 長野県塩尻市の広丘事業所に商業・産業印刷分野の研究開発・生産の新棟を建設

 セイコーエプソンは、広丘事業所(長野県塩尻市)に商業・産業用大型印刷機の試作・量産工場およびデジタル捺染のテストラボ機能を備えた新棟「イノベーションセンターB棟」を建設すると発表した。投資額は約160億円。

 イノベーションセンターB棟は延床面積約3万7,650m2で、1階が工場およびテストラボエリア、2〜3階がオフィスエリアに設定。2018年夏に着工し、2019年度末の稼働を計画している。これにより、商業・産業印刷分野における研究開発力・生産技術を強化するとともに、関連部門をオフィスエリアに集約することで業務の効率化を図る。


FPD/PCB NEWS〜10月4日


日本ゼオン 液晶テレビ用位相差フィルムの新ラインを稼働

 日本ゼオンは、富山県氷見市の光学フィルム工場で液晶テレビ用位相差フィルムの新ラインが本格稼働したと発表した。

 第6系列目となる新ラインの生産能力は2400万m2/年。これにより、トータル生産能力は9500万m2/年から1万1900万m2/年に増強された。


FPD/PCB NEWS〜10月3日


マクセル 有機ELD用高精細ハイブリッドマスクを開発

 マクセルは、精密電鋳加工技術EF2(ElectroFine Forming:EF2)を用いて有機ELディスプレイパネル蒸着用高精細ハイブリッドマスクを開発したと発表した。ジャパンディスプレイ(JDI)と共同開発したもので、2018年秋よりJDIへの供給を開始する。また、JDIおよび縦型蒸着装置メーカーとの3社による協業を進める。

 熱膨張特性に優れるインバー材フレームにEF2で形成した高精細マスク部を一体化させたフレーム一体型ハイブリッドマスクで、熱膨張による変形抑制により容易に蒸着装置に装着できるようした。マスク厚は8μmで、リアルRGB400ppi以上という高精細パネルが製造できる。

 ライフソリューション事業本部(福岡県田川郡福智町)にJDIと共同で量産向けのクリーンルーム増設と設備導入を進めており、2018年秋の量産開始を予定している。