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FPD/PCB NEWS〜4月27日


東京エレクトロン Applied Materialsとの経営統合を断念

 東京エレクトロンは、米Applied Materialsとの経営統合契約を断念すると発表した。米国司法省が半導体/FPD製造装置市場において独占禁止法の観点から好ましくないと判断したため。

 両社は2013年9月、経営統合することで合意し統合契約を締結。2014年に経営統合する予定だったが、各国・地域の競争当局による審査が長引きいため、統合時期を再三延期していた。


FPD/PCB NEWS〜4月21日


昭和電工 高純度フッ化水素の供給体制を強化

 昭和電工は、高純度HF(フッ化水素)の供給体制を強化する。3月に川崎事業所にある既存設備の生産能力を2倍に引き上げたほか、中国に新たに製造設備を建設する。

 後者に関しては、100%出資子会社「上海昭和電子化学材料有限公司(上海市)」内に製造設備を建設。今月着工し、今年中の稼働を目指している。


FPD/PCB NEWS〜4月16日


旭硝子 中国でTFT-LCD用ガラス基板の一貫生産体制を構築

 AGC(旭硝子)は、中国広東省恵州市にTFT-LCD用ガラス基板製造窯を建設すると発表した。これにより、中国での素板から加工までの一貫生産体制が実現する。

 運営会社として2015年半ばに「旭硝子顕示玻璃(恵州)有限公司」を全額出資で設立。日本から最新鋭設備を移設することにより設備投資額を圧縮する。工場は2016年末から2017年初めに稼働を開始する予定。


FPD/PCB NEWS〜4月16日


TI 広い視野表示を実現する車載HUD向けDLPチップセットをリリース


 米Texas Instrumentsは、車載HUD(ヘッドアップ・ディスプレイ)向けのDLPチップセット「DLP3000-Q1」をリリースすると発表した。DLP3000-Q1はWVGA対応0.3型DMDとDLPC120コントローラで構成され、業界最大となる12度の広い視野を持つHUDが実現する。

 この結果、ナビゲーション・インディケータや目標物の詳細な内容を2mから20m先の知覚深度で運転者の視野内にリアルタイムに表示するなど、数々の仮想現実要素を可能にする。輝度は1万5000cd/m2、動的な調光範囲は5000:1、コントラストは1000:1以上で、色再現性はNTSC比125%を実現。さらに、動作温度範囲内で安定動作するなど、自動車の耐用年数内でも問題なく使用できるという。


オムロン 中小型TFT-LCD用バックライト事業を強化するため100億円を投資

 オムロンはスマートフォン向けの中小型TFT-LCD用バックライト事業を強化するため、今後2年間にわたって100億円規模の投資を行うと発表した。バックライトユニットの開発・生産能力を高めるための技術人材の投入、高精度金型の設計・製造、自動化生産体制の強化などを行う。

 具体的には、バックライト事業を担うオムロンプレシジョンテクノロジー(埼玉県鶴ヶ島市:OPT)にグループ全社から50人規模の技術人材を投入し、金型の設計・製造体制を強化するとともに、自動化生産を推進する。

 また、新たにOPT三島事業所(静岡県三島市)を開設。2015年夏以降からハイスエンドスマートフォン向けバックライトの金型製造工場として稼働させる。これにより、2015年度内に金型の製造能力を拡充し、設計から製造までのリードタイムを大幅に短縮する予定。


FPD/PCB NEWS〜4月15日


大日本印刷 ナノインプリント技術を用いた超微細加工ビジネスに進出
超微細加工品の金型製作から試作品の作製・量産までを提供


  大日本印刷は、ナノインプリント技術を活用した超微細加工品ビジネスに進出すると発表した。磁気記録媒体、発光ダイオード、有機EL、導光板、太陽電池などの各種電子材料、バイオ・医療関連材料などへさまざまな製品を提供する。

 同社は半導体回路や電子機器の微細化に対応しナノインプリント技術の開発にいち早く着手し、十数nmの半導体回路パターンの金型や、透明フィルムの表面に数百nmの微細な凹凸を転写形成することで反射を防止する超低反射フィルム「モスアイ」などを開発・作製。これらの実績を通して培ってきた経験・ノウハウ・技術を活かし、金型製作から試作品の作製、製品の量産化までを一貫して行う超微細加工ビジネスを展開することにした。


FPD/PCB NEWS〜4月8日


大日本印刷 ナノレベルの極細Agワイヤーを用いた透明導電フィルムを開発

 大日本印刷は、ナノレベルの極細Agワイヤーを用いた透明導電フィルムを開発したと発表した。Agノワイヤーインキを開発・製造する米ベンチャー企業「Innova Dynamics」と共同開発したもので、4月からサンプル出荷し、今夏にタッチパネルや電極向けとして量産を開始する。

 開発した透明導電フィルムは数十nmのAgワイヤーを配線に用いているため、光透過率が高く視認性が高いのが特徴。また、シート抵抗値は50Ω/□と低いため、大型ディスプレイやタッチパネル以外のデバイスにも対応可能。さらに、折り曲げに強いため、各種薄型フィルムや3D成型体に加工することにより、タッチパネルやウェアラブル端末などにも使用できる。


FPD/PCB NEWS〜4月7日


凸版印刷 車載ディスプレイ向け3D銅タッチパネルモジュールを開発


▲車載ディスプレイ向け3D銅タッチパネルモジュールのサンプルイメージ

 凸版印刷は、車載ディスプレイ向けとして静電容量方式の3D銅タッチパネルモジュールを開発したと発表した。今後、信頼性試験などの検証を進め、7月にサンプル出荷を開始する予定。

 微細な銅メッシュ配線技術により、車載ディスプレイの樹脂カバー越しでも高感度マルチタッチ対応を実現。スワイプや拡大縮小などさまざまなディスプレイ操作ができるようにした。もちろん、シート抵抗値が0.01Ω/□とITO方式に比べ非常に低いため、高感度で耐ノイズ性が高いなど車載向けに適する。

 さらに、ワンダーフューチャーコーポレーションの技術協力のもと、銅タッチセンサーフィルムを3次元曲面に成型しモジュール化することに成功。センターコンソールへの組み込みなどさまざまな用途への対応が可能になる。実際に試作したタッチパネルモジュールは8型サイズで、樹脂カバーパネルの曲率半径は短辺方向でR1500、長辺方向でR60までの3D曲面形状を実現。ディスプレイとコントロールパネルの回路の一体成型も可能で、センターコンソールのデザイン性向上にも寄与する。


FPD/PCB NEWS〜4月6日


大同特殊鋼 優れた導電性と低反射率を備えたタッチパネル用Cu合金ターゲットを発売


▲Cu合金ターゲットを用いたタッチパネル用メタルメッシュ(線幅10μm)

 大同特殊鋼株は優れた導電性と低反射率を備えたメタルメッシュ用Cu合金ターゲット材を開発、販売を開始したと発表した。ITOに代わるタッチパネル用導電材料で、導電膜、配線(引出線)、黒化膜を一度に形成することができる。

 シート抵抗値は約0.2Ω/□とピュアAl並みの低抵抗化を実現。また、メタル膜にみられるギラツキを抑えるため、反射率を平均10〜20%に抑制した。もちろん、ガラスやPETフィルムといった各種基板との密着性に優れており、既存のフォトエッチング法でファイン化することも容易だ。


FPD/PCB NEWS〜4月3日


大日本印刷 高輝度・高耐熱の染料系ブルーレジストを開発しLCD用CFに採用

 大日本印刷は、LCD向けとして高輝度、高透過、高耐熱性の染料系ブルーカラーレジストを開発したと発表した。従来の顔料系カラーレジストに代わるもので、この染料系ブルーレジストを用いたカラーフィルター(CF)を製品化する。

 開発した高輝度ブルーカラーレジストは、染料系でありながらCF製造工程のプロセス温度に耐えられる耐熱性を装備。従来の顔料系ブルーカラーレジストに比べ、透過率が約17%向上する。また、最適なバックライトとの組み合わせによって、効率的に輝度を高めてLEDの使用個数を抑えることができる。さらに、色再現領域が広がり、より鮮やかで自然な色味を表現することができる。具体的には日亜化学工業の白色LEDを使用した場合、色再現領域はDCIカバー率100%になるという。

 もちろん、既存のCF製造プロセスを変えずに使用できる。このため、同社はこのレジストを用いたCFを販売するともに、レジストの使いこなしなどの技術サポートを含めたビジネスも行っていく。