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FPD/PCB NEWS〜5月31日


東芝ライテックとハリソン東芝ライティングが合併

 東芝ライテックとハリソン東芝ライティングは、東芝ライテックを存続会社として10月1日付けで合併すると発表した。

 経営資源を一体化して環境変化にスピーディに対応することにより、LED照明など成長事業の拡大、海外事業強化、次世代照明システムの早期事業化、収益構造の強化を目指す。なお、ハリソン東芝ライティングの本社事業所は東芝ライテックの今治事業所(仮称)として位置づけ、今後も事業を継続する。


FPD/PCB NEWS〜5月30日


旭硝子 フレキシブルディスプレイ向け超薄板ガラス積層技術を開発

 AGC(旭硝子)は、超薄板ガラスをキャリアガラスへ貼り合わせる積層技術を開発した。これにより、ユーザーは設備を変更することなく超薄板ガラスを取り扱うことが可能になる。

 同社は昨年、厚さ0.1oの超薄板ガラスを開発。今回、厚さ0.5o程度のキャリアガラスに超薄板ガラスを貼り合せる積層技術を開発したもの。積層基板は、通常のシート状ガラスと同様、1枚ずつ扱うことができるため(Sheet to Sheet方式)、FPDメーカーなどのユーザーは設備を変更せずに超薄板ガラスをサブストレートとして用いることができる。

 キャリアガラスと超薄板ガラスは特殊な吸着層で貼り合わされており、製造工程における加熱や化学処理に対して耐久性がある一方、各種工程で処理後はキャリアガラスを容易に剥離することができる。さらに、キャリアガラス上の超薄板ガラスは工程設備に直接触れないため、傷の発生を抑える効果も期待できる。


神戸製鋼 半導体/FPD製造装置用アルミ厚板を開発

 神戸製鋼所はアルミ厚板「アルジェイド-II」を開発し、6月から生産を開始すると発表した。

 アルジェイド-IIは全国の流通店経由で販売されるアルミ厚板で、半導体/FPD製造装置、太陽電池パネル製造装置、ロボット・精密機械などに使われる。既存のアルジェイドに比べ平坦度を1/3〜2/3に低減するとともに、板厚公差を最大1/2に改善。さらなる残留応力の低減を実現した。これにより、切削加工時間の短縮や加工後の歪取り焼鈍の削減など加工歩留まりの改善が期待できる。


FPD/PCB NEWS〜5月29日


シャープ JSTとIGZO酸化物TFTのライセンス契約を締結

 シャープは、科学技術振興機構(JST)とIGZO酸化物半導体を用いた酸化物TFTに関する特許のライセンス契約を締結したと発表した。

 特許は東京工業大学の細野秀雄教授らがJSTの創造科学技術推進事業プロジェクトで発明したもので、東京工業大学などの出願を含め数十の特許群をJSTが一括でライセンスしている。周知のように、シャープは今春から亀山第2工場でIGZO-TFT-LCDを量産中。


FPD/PCB NEWS〜5月25日


2011年のAM-FPD出荷枚数は20億枚以上に

 NPD DisplaySearchは、2011年のアクティブマトリクス駆動FPD出荷枚数が前年比6%増となり20億枚を超えたと発表した。出荷金額は前年比29%増の280億ドルに達した。

 種類別では、金額ベースで有機ELディスプレイが182%増、電子ペーパーが43%増、TFT-LCDが19%増、低温Poly-Si TFT-LCDが36%増となった。


昭和電工 中国にエレクトロニクス向け高純度ガス処理装置製造会社を設立

 昭和電工は中国におけるエレクトロニクス向け高純度ガス関連事業を強化するため、中国上海市に100%出資子会社「上海昭和電子化学材料有限公司(SSE)」を設立した。

 これまで同社は上海中科合臣(中国上海市)との合弁会社「上海昭和特气浄化工程有限公司(SSS)」で使用後の高純度ガス処理装置を製造・販売してきたが、事業のさらなる強化を図るため、SSSの事業を引き継ぐ形で新会社を設立した。8月の営業開始を予定しており、SSSの事業はSSEの営業開始をもって終了する。


FPD/PCB NEWS〜5月24日


シャープとソニー 大型TFT-LCD合弁事業を解消

 シャープとソニーは、大型TFT-LCD合弁事業を解消すると発表した。ソニーが合弁会社であるシャープディスプレイプロダクト(SDP)の保有株式(出資比率:7.04%)すべてをSDPに譲渡する。譲渡額は出資時と同額の100億円で、6月末までに譲渡処理支払いを完了する予定。

 シャープの100%子会社だったSDPは、シャープが大阪府堺市に建設した大型TFT-LCD工場を09年7月1日に承継し、同年12月29日の第三者割当増資によりソニーから100億円の出資を受けて合弁会社となった。しかし、2012年3月、ソニーは追加投資しないと発表。今回、合弁事業解消で合意したもの。


シャープ、凸版印刷、大日本印刷 堺工場のLCDカラーフィルター事業統合で正式契約

 シャープ、凸版印刷、大日本印刷は、シャープの子会社であるシャープディスプレイプロダクト(SDP)に凸版印刷グループおよび大日本印刷グループの堺工場におけるLCDカラーフィルター事業を統合させる事業統合契約を締結した。

 凸版印刷、大日本印刷、大日本印刷の100%子会社であるDNPカラーテクノ堺の堺工場におけるカラーフィルター事業を吸収分割方式によりSDPに承継させる。SDPは吸収分割に際し新たに普通株式67万株を発行し、33万5000株を凸版印刷に、29万7620株を大日本印刷に、3万7380株をDNPカラーテクノ堺にそれぞれ割り当て交付する。

 なお、DNPカラーテクノ堺はSDPから割り当てられた株式すべを剰余金の配当として親会社である大日本印刷へ交付。また、SDPはその他の対価として現金103億8300万円を凸版印刷に、現金82億2800万円を大日本印刷にそれぞれ交付するが、凸版印刷と大日本印刷はこの現金をSDPに貸し付ける予定。


FPD/PCB NEWS〜5月22日


Samsung Display 中国でTFT-LCD工場の建設に着工

 Samsung Displayは、中国・蘇州市でTFT-LCD工場の建設に着工した。第8世代ガラス基板(2200×2500mm)を用いてTFT-LCDを製造する。

 Samsungグループは2011年9月、TCLとの合弁会社「Samsung Suzhou」を設立しており、Samsung Suzhouが新工場を運用する。


FPD/PCB NEWS〜5月21日


NIMS 空気中の物質を感知して発光する有機/金属ハイブリッドポリマーを開発

 物質・材料研究機構(NIMS)は、空気中の物質を感知して発光する有機/金属ハイブリッドポリマーを開発した。


▲Euイオンを含む有機/金属ハイブリッドポリマーフィルムにおける可逆なベイポルミネセンス変化

 開発したのは、希土類金属イオンであるEuイオンと有機分子が数珠つなぎになった有機/金属ハイブリッドポリマー。アモルファスなのでスピンコート法などによるフィルム化が容易で、今回、酸性やアルカリ性の気体を検知できる発光性ポリマーフィルムを作製した。

 この有機/金属ハイブリッドポリマーはEuイオン錯体に由来する赤色発光を示す。今回、このポリマーフィルムの発光が酸性の蒸気に触れることで消え、その後、アルカリ性の蒸気に触れることで再び光ることを発見。また、それらの蒸気を感じて表示と非表示を繰り返す文字を印字することにも成功した。このため、空気中の物質を感知し知らせてくれる発光センサーやディスプレイへの応用が期待できる。


リコー PZTを2μm厚でパターニングできるIJ技術を開発

 リコーは、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)を2μmの膜厚で任意パターン形状に作製できるインクジェット(IJ)印刷技術を開発した。この工法で作製したアクチュエータでその機能性を実証。同時に、シリコン基板上でPZT材料並みの変形特性を有する鉛フリー材料を開発。両技術を組み合わせることにより、将来的にはシリコン基板上にIJ法でPZTと同等の機能性のある鉛フリーピエゾ素子がローコストで製造できるとしている。


▲IJ法で印刷した厚さ2μmのPZT膜(黒い部分)

 圧電素子材料として多用されるPZT材料をインク化し、通常のIJ法に比べ約50倍に当たる2μm膜厚でアクチュエータとして機械的変形特性を発揮するピエゾ薄膜パターンを形成した。これはインク吐出制御技術、基板表面の親水-疎水性制御技術、不要物を排除しながら厚膜を焼く焼成技術によって可能となった。また、膜厚を均一化するため、溶剤の種類や乾燥速度にも工夫を施した。

 一方、PZTに代わるピエゾ材料として開発したのが鉛フリーのチタン酸バリウムにスズを添加したBSnT材料で、PZT並みの変形特性を実現した。この材料は高温で焼成する必要があるが、基板の下地層の耐熱性を高めることによりシリコン基板上でも問題ないようになった。

 今後、アクチュエータのプロトタイプを製作する予定で、その後、製品化に向けた技術課題を検証することにしている。


FPD/PCB NEWS〜5月18日


住友金属鉱山、東北大 新Si含有酸化物赤色蛍光体を共同開発

 住友金属鉱山と東北大学の垣花眞人教授の研究グループは、白色LED向けの新たなシリコン含有酸化物赤色蛍光体を共同開発した。既存の赤色蛍光体に比べローコストで製造できるという。

 アルカリ土類金属-シリコン複合酸化物の母体結晶にEuを添加した蛍光体で、青色LEDの照射により橙〜赤色(600〜625nm)に発光する。既存の窒化物蛍光体に比べ低温かつ常圧で合成できる。今後、住友金属鉱山は被覆膜付き酸化物赤色蛍光体を製品化することを目指す。


FPD/PCB NEWS〜5月17日


旭化成イーマテリアルズ 中国にDFR工場を建設

 旭化成イーマテリアルズは、中国江蘇省常熟市にPCB形成用感光性ドライフィルムレジスト(DFR)工場を建設する。

 現在、DFRの原反を静岡県富士市と中国江蘇省蘇州市で生産しているが、需要増加のため、中国子会社の「旭化成電子材料(常熟)有限公司」に新工場を建設することにした。年産能力は約1億2000万m2で、2013年9月に稼働する予定。投資額は4000万USドル。


FPD/PCB NEWS〜5月16日


日本電気硝子 韓国にFPD用ガラス基板メーカーを設立

 日本電気硝子は韓国坡州(パジュ)市にFPD用ガラス基板メーカー「電気硝子(Korea)」を設立し、韓国でFPD用ガラス基板を量産すると発表した。

 資本金は約70億円で、日本電気硝子が全額出資する。日本からの移設費用を含め330億円を投じてFPD用ガラス基板工場を建設。2013年9月から操業を開始する予定。


FPD/PCB NEWS〜5月15日


ブリヂストン 電子ペーパー事業から撤退

 ブリヂストンは、電子ペーパー事業から撤退すると発表した。

 競合するLCDの価格下落によって電子ペーパーディスプレイの競争力が低下してきたため、事業の“選択と集中”を考慮し撤退を決断。10月末で製造を停止することにした。


FPD/PCB NEWS〜5月11日


日本精機 有機EL照明デバイスをサンプル出荷


  日本精機は、有機EL照明パネルのサンプル販売を開始する。標準サンプルとして3種類の形状で電球色と昼白色の2色をラインアップする。

 車載機器用パッシブマトリクス有機ELディスプレイで培った蛍光素子技術をベースに開発したもので、平均演色評価数をRa=80以上を実現。初期時に比べ輝度が70%に減衰する寿命も3万時間以上を確保した。


CPT 4月の売上高は前年比37.2%減

 Chunghwa Picture Tubes(CPT)は、4月の売上高が前月比7.6%減、前年同月比37.2%減の38億500万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比27%減の37万5000枚、中小型パネルが前月比7.3%増の4421万4000枚。


FPD/PCB NEWS〜5月10日


パナソニック PIフィルムを用いた全層IVH構造の樹脂多層基板量産技術を開発


 パナソニックは、基材にポリイミド(PI)フィルムを使用した全層IVH構造の「ALIVH-F」の量産技術を開発した。これにより、スマートフォンなどの高機能携帯端末の基板として使用されている樹脂多層基板「ALIVH」を30%薄型化するとともに、35%軽量化することに成功した。6月よりサンプル出荷し、12月から量産する予定。

 100μm以下の小径ビアへ確実に充填できる導電性ペーストを開発。また、フィルムを高精度に積層できるアライメント積層技術や高精度パターン形成技術などを用いた。この結果、従来のガラスエポキシ基材を使用したALIVH同様、全層IVH構造を実現し、部品の高密度実装を容易にした。

FPD/PCB NEWS〜5月9日


AUO 4月の売上高は前年比8.5%減

 AU Optronics(AUO)は、4月の売上高が前月比3.4%減、前年同月比8.5%減の303億6100万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比3.9%減の1003万枚、中小型パネルが17.4%減の1092万枚。


FPD/PCB NEWS〜5月8日


AUO 有機ELD向けの第6世代パイロットラインを導入

 AU Optronics(AUO)は32型以上の大型有機ELディスプレイを量産するため、今年末に第6世代マザーガラス対応のパイロットラインを導入する。

 同社は現在、第3.5世代ラインで中小型有機ELDを月8000枚規模で生産中。また、シンガポールの第4.5世代ラインで年末までに月1万5000枚規模で量産を開始する予定。


FPD/PCB NEWS〜5月1日


AUO 第1四半期は137億9600万台湾ドルの赤字に

 AU Optronics(AUO)は、第1四半期の売上高が2011年第4半期比9.4%減の811億200万台湾ドル、損益が137億9600万台湾ドルの赤字になったと発表した。出荷枚数は大型パネルが2730万枚、中小型パネルが3670万枚。


日本TI 小型デジタルシネマ用DLP Cinema S2Kチップセットを発表

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、デジタルシネマ用として「DLP Cinema S2Kチップセット」を発表した。幅6メートルの小型スクリーン用に最適化されたチップセットで、映画業界で評価されているDLP Cinema 2K/4Kチップセットと同じコア技術によってDCI規格に対応した高画質、色再現性、3D描写性能、高フレームレートが得られる。

 DLP Cinemaのライセンスパートナーであるバルコ、クリスティ、NECの3社がS2Kチップデザインを活用したプロジェクタモデルの開発で合意しており、新モデルはこれらのメーカーのDLP Cinema 4Kと2K対応の製品ラインアップに加わる予定。