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FPD/PCB NEWS〜3月30日


エプソン ビューファインダー用高温Poly-Si TFT-LCDがオリンパスのマイクロ一眼カメラに採用
 


▲OM-Dの電子ビューファインダー

  セイコーエプソンは、電子ビューファインダー用高温カラーPoly-Si TFT-LCD「ULTIMICRON」がオリンパスイメージングのマイクロ一眼カメラ「OLYMPUS OM-D」に採用されたと発表した。

 ULTIMICRONシリーズは1枚のLCDパネルでフルカラー表示可能で、ピントが確認できる微細さがあり、豊かな階調表現や自然なボケ味が再現できる。また、カラーフィルター方式の採用により、動きの速い被写体撮影や流し撮りの際に発生しがちなカラーブレークアップ現象も発生しない。

 今回、OLYMPUS OM-Dに搭載されたのは0.47型SVGAパネルで、オリンパスが追求する“ファインダーをのぞく感動”の実現に貢献しているという。


FPD/PCB NEWS〜3月29日


住友金属鉱山と日立電線 リードフレーム事業の統合を検討
 
  住友金属鉱山と日立電線は、リードフレーム事業と日立電線の伸銅事業を統合することを検討すると発表した。両社で詳細条件を協議し、12年度上期中をメドに正式契約を締結する予定。


FPD/PCB NEWS〜3月28日


ソニー シャープのTFT-LCD製造子会社への追加出資を見送り

 ソニーとシャープは、09年7月に締結した大型TFT-LCD製造・販売合弁契約を修正したと発表した。ソニーは合弁会社であるシャープディスプレイプロダクト(SDP)へ追加出資をせず、保有している株式(出資比率7.04%)の取り扱いを含め合弁事業のあり方について9月末をメドに検討していく。

 SDPはシャープが大阪府堺市に建設したTFT-LCD工場を09年7月に承継。同年12月、第三者割当増資によりソニーから100億円の出資を受けてシャープとソニーの合弁会社となった。


FPD/PCB NEWS〜3月27日


シャープ 台湾・鴻海グループと資本提携
堺のTFT-LCD工場子会社の株式を折半保有して共同運営

 シャープは、電子機器受託製造大手である台湾・鴻海(ホンハイ)グループと業務提携し、鴻海グループを割当先とした第三者割当による新株式を発行すると発表した。発行株式は出資比率9.88%に当たる1億2164万9000株で、この結果、鴻海グループは筆頭株主となる。

 事業面では、鴻海グループの中核企業である鴻海精密工業に堺市のTFT-LCD工場運営会社「シャープディスプレイプロダクト」の株式を譲渡し、堺工場で生産するTFT-LCDを最終的に50%まで引き取っり工場を共同で運営する。同社への出資比率は現在シャープが約93%、ソニーが約7%だが、提携後はシャープが約46.5%、郭台銘および他の投資法人が約46.5%、ソニーが約7%となる。また、TFT-LCDや液晶テレビ分野で生産規模によるスケールメリットや部材調達力を活かし、グローバルレベルでのコスト競争力を強化する。


FPD/PCB NEWS〜3月26日


住友化学 独展示会に高分子有機EL照明デバイスを出展


▲出展する「茶室」内部の様子

 住友化学は、4月に独フランクフルトで開催される照明・建築技術見本市「Light + Building 2012」に高分子有機EL照明デバイスを出展する。

 出展するのは電極以外をすべて塗布技術で作製した約10×10cmの大型照明パネルで、60色という豊富なカラーバリエーションを出展。展示ブースのアートディレクターに世界的照明デザイナーである石井幹子氏を迎え、『日本の色−和の色』をテーマに、日本古来の雅やかで洗練された色彩世界を現代風のアレンジによる茶室の中で再現する。


FPD/PCB NEWS〜3月23日


ソニー ケミカルプロダクツ関連事業を日本政策投資銀行に売却

 ソニー、日本政策投資銀行に100%子会社であるソニーケミカル&インフォメーションデバイス(SCID)のケミカルプロダクツ関連事業を売却すると発表した。5月下旬をメドに正式契約し、2012年度第3四半期中に譲渡処理を完了する予定。

 SCIDは異方性導電膜や光学弾性樹脂などの接合材料、光学材料、磁気デバイスなどのケミカルプロダクツ関連事業(CP関連事業)と、ソニーグループで販売している光ディスクメディア、磁気テープ、ラミネート基板、フェリカカード、医療用プリントメディアなどの製造事業(製造受託事業)を展開。このうち、CP関連事業を譲渡する。一方、製造受託事業は引き続きソニーグループで行う。


FPD/PCB NEWS〜3月22日


2月のTFT-LCD出荷金額は前年比9%増

 DisplaySearchは、2月のTFT-LCD出荷金額が前年同月比9%増の67億5700万ドルになったと発表した。

 中小型パネルは17%増の8億6500万ドル、大型パネルは8%増の58億9300万ドル。メーカーシェアはLG Displayが7億5300万ドルを出荷してトップ。2位はSamsung Electronics、3位はChimei Innoluxとなっている。


Dow Chemical 韓国に電子材料の研究開発センターを開設

 米Dow Chemicalは、韓国京畿道器興区に「Dow Seoul Technology Center」を開設した。

 建屋は地上5階建て延面積2万3700m2。リソグラフィ、有機EL、FPD材料、半導体パッケージングなどの分野で最先端技術を開発する。


FPD/PCB NEWS〜3月21日


AMAT 高精細FPD用CVD成膜技術を発表


  米Applied Materials(AMAT)は、高精細ディスプレイ向けの新たなプラズマCVD成膜技術を発表した。

 AKT-PECVD装置に導入した技術で、酸化物TFTのSiO2絶縁膜が成膜できる。この結果、より小さく応答速度の速いピクセルが作製でき、高精細ディスプレイの製造が容易になる。最大9m2までの超大型ガラス基板に対応できるという。


FPD/PCB NEWS〜3月19日


東京エレクトロン 中国江蘇省のFPD製造装置製造工場が完成

 東京エレクトロンは、中国江蘇省に建設していた東電光電半導体設備(昆山)有限公司の本社工場が完成したと発表した。

 工場は延床面積2万8246m2で、FPD用製造装置を製造するとともに、関連部品を補修する。


FPD/PCB NEWS〜3月14日


SII ディスプレイ事業から撤退

 セイコーインスツル(SII)は、ディスプレイ事業から撤退すると発表した。TFT-LCD、STN-LCD、静電容量タッチパネルの生産・販売を終了する。


日立化成 香港でPCB用銅張積層板を生産

 日立化成工業は、香港子会社の「Hitachi Chemical Electronic Materials(Hong Kong)」が香港でPCB用銅張積層板を生産すると発表した。約10億円を投じて設備を増強し、7月からサンプル出荷を開始する。


FPD/PCB NEWS〜3月13日


HannStar 2月の売上高は前年比16.8%減

 HannStar Displayは、2月の売上高が前月比4.1%減、前年同月比16.8%減の26億2500万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比32.2%減の12万4000枚、中小型パネルが8%減の2813万3000枚。


FPD/PCB NEWS〜3月12日


AUO 2月の売上高は前年比3.2%増

 AU Optronics(AUO)は、2月の売上高が前月比28.8%増、前年同月比3.2%増の279億5500万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比30%増の950万枚、中小型パネルが27.1%増の1312万枚。


FPD/PCB NEWS〜3月8日


NEDOプロジェクト 酸化セリウムフリーのガラス研磨研磨を開発

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の希少金属代替材料開発プロジェクトの一環として立命館大学、アドマテックス、クリスタル光学、九重電気の研究グループは、新たなガラス基板用研磨材料を開発した。

 開発した研磨技術のひとつは、酸化セリウム砥粒の代わりに金属酸化物粉を入れた酸化ジルコニウム砥粒を使用。この砥粒よりも粒径が小さく軟質で高比重の金属酸化物を加えると、酸化セリウムに比べ2/3の時間でガラス基板が平滑化できる。具体的には、酸化錫、酸化銅、酸化ニッケル、酸化銀、酸化タングステンなどの高比重酸化物でこの効果を確認。酸化ジルコニウム砥粒の原料で価格が安いジルコンサンド(珪酸ジルコニウム)を砥粒として用いた場合も酸化セリウム並みの研磨特性が得られた。

 他方、金属塩を加えた酸化ジルコニウム砥粒も開発。添加材として硫酸第一鉄を1wt%加えることにより、酸化セリウム砥粒を使用する場合に比べ平滑性に優れた仕上がりになることを確認した。これは、硫酸第一鉄は水に容易に溶解し、マイルドな酸としてガラス表面に作用することで鏡面化を促進するためと考えられる。これらの技術により、セリウムフリーでの研磨が可能になるとしている。


FPD/PCB NEWS〜3月7日


東大 滅菌できる高耐熱性有機トランジスタを作製

 東京大学の染谷隆夫教授と関谷毅准教授を中心とする研究チームは、高温の滅菌プロセスに耐えられる有機トランジスタを高分子フィルム上に作製することに成功した。通常の滅菌プロセス(150℃の加熱処理)を経ても電気性能が劣化することなく滅菌できる。

 ゲート絶縁膜として厚さ2nmの自己組織化単分子膜(Self-Assembled Monolayer:SAM膜)を高分子フィルム上に高密度で向きを揃えて配置。高温環境でもピンホールが発生しないようにした。従来、こうした極薄の単分子膜は熱に弱いというのが常識だったが、シンクロトロン軌道放射光を使った精密な結晶構造解析によっても耐熱性が高いことを確認。耐熱性を150℃にまで高めた。もちろん、極薄ゲート絶縁膜効果によって駆動電圧もわずか2Vに低下したという。


FPD/PCB NEWS〜3月5日


パナソニックと産業革新機構 パナソニックの茂原工場譲渡で最終合意

 産業革新機構(INCJ)とパナソニックは、パナソニック子会社であるパナソニック液晶ディスプレイの茂原工場をINCJが中心となって設立する中小型ディスプレイ事業会社「ジャパンディスプレイに譲渡することで最終合意した。ジャパンディスプレイは茂原工場に中小型ディスプレイの新生産ラインを設置する予定。


旭硝子 超薄板ガラスのミクロンオーダー微細穴開け加工技術を開発

 旭硝子(AGC)は、厚さ0.1oの超薄板ガラスの微細穴開け加工技術を開発した。この微細穴開け加工技術と超薄板ガラス生産技術の組み合わせにより、積層半導体など最先端のアプリケーションへガラスを活用できる可能性が高まるという。
 
  同社は昨年、フロート法により厚さ0.1oの超薄板ガラスを開発。しかし、極薄ガラスだけに通常の方法による加工は難しく、その実用化に向けて新たな技術が必要とされていた。このため、今回放電による絶縁破壊を利用した微細穴開け加工技術を開発したもの。これにより、超薄板ガラスに対する精密な穴開け加工が可能となり、処理速度も数ミリ秒と高速になる。


FPD/PCB NEWS〜3月1日


ニコン LCD用露光装置などを製造する横須賀製作所を新設

 ニコンは3月1日付けで横浜製作所横須賀分室を組織改編し、横須賀製作所(神奈川県横須賀市)を新設すると発表した。

 同分室は04年10月に開設しLCD用露光装置を製造しているが、今回、横浜製作所で行っている製造機能を移転して製作所として整備することにした。敷地面積は2万7000m2、延床面積は1万3600m2で、LCD用露光装置のほか、半導体露光装置用部品・ユニットなどを製造する。従業員は約20名でスタート。2013年4月末までに約450名に増員する。

 ちなみに、横須賀製作所は大井、横浜、相模原、熊谷、水戸に続く6番目の製作所で、製作所の新設は水戸製作所開設以来21年ぶり。