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FPD/PCB NEWS〜7月29日


AUO 第2四半期の売上高は第1四半期比5.2%増

 AU Optronics(AUO)は、第2四半期の売上高が第1四半期比5.2%増の980億5000万台湾ドルになったと発表した。出荷枚数は大型パネルが4.3%増の2960万枚、中小型パネルが4.6%増の4550万枚。


FPD/PCB NEWS〜7月27日


Lumiotec 有機EL照明器具をリリース


 照明用有機ELパネル専業メーカーのLumiotecは、有機ELパネルを用いた照明器具をリリースする。ポータブルタイプと卓上タイプの2種類で、量産中の有機ELパネルを組み込んだ照明器具の販売は世界で初めて。

 発売するのは、持ち運び可能な「HANGER」カラー別8タイプと卓上型の「VANITY」ホワイト1タイプ。ともに調光機能を備える。価格はコントローラー&AC/DCアダプター付きでそれぞれ3万5000円と5万5000円。初年度は計3000台の販売を目指す。

 同社は拡販に向けて国内外において出資会社の販売網を活用した販売拠点の構築に乗り出すほか、デザイン支援で提携関係にあるイタリアのデザイン会社「Triumph Designand Consulting」ら複数社と販売提携していく。


FPD/PCB NEWS〜7月25日


LG Display 第2四半期の売上高は前年比6.3%減

 LG Displayは、第2四半期の売上高が前年同期比6.3%減の6兆470億ウォンになったと発表した。当期利益は96.2%減の210億ウォン。

 アプリケーション別売上げ比率はテレビ用パネルが48%、モニタ用パネルが20%、ノートPC用パネルが14%、スマートブック用パネルが10%、モバイル用パネルなどが8%となった。


FPD/PCB NEWS〜7月22日


JSR 韓国のLCD用材料研究開発センターが稼働


  JSRは韓国でLCD用材料を製造・販売しているJSRマイクロコリアの研究開発棟が完成し、稼働を開始したと発表した。投資額は約10億円。

 研究開発棟は地上3階建て延床面積約4000m2。新設したクリーンルーム内に評価装置・分析機器を揃えることにより、製品開発を現地で一貫して行える体制を整えた。

 なお、同社は中国でも子会社の「JSRマイクロ台湾」が研究開発棟を新設中で、中国でも現地開発・生産体制を強化する。


FPD/PCB NEWS〜7月21日


JST Samsung Electronicsとa-IGZO-TFTのライセンス契約を締結

 科学技術振興機構(JST)は、東京工業大学の細野秀雄教授らが発明したアモルファスIGZO酸化物TFTに関する特許のライセンス契約をSamsung Electronicsと締結した。

 細野教授は、「使われてこそ材料との信条から、内外の企業に分け隔てなくライセンスしたいとの強い希望を当初から持っていました。大学の基礎研究の成果から、文字通り目に見える製品が出てきた例になれば材料研究者として本望です」とコメント。Samsung Electronicsは昨秋、70型a-IGZO-TFT-LCDを発表しており、近い将来、テレビ用大型パネルにa-IGZO-TFTを採用するとみられる。


日立化成 様々な基板にパターニング可能な転写形透明導電フィルムを開発

 日立化成工業は表面抵抗値10〜250Ω/□、全光線透過率85〜91%と導電性と透明性を兼ね備えたタッチパネル用転写形透明導電フィルムを開発した。今後、有機ELディスプレイ、電子ペーパー、太陽電池向けへ用途展開を図る。

 今回の転写形透明導電フィルムは、米Cambrios TechnologiesのAgナノワイヤ導電インク「クリアオーム」と日立化成のPCB用感光性ドライフィルム技術を融合したもの。ガラスだけでなく、ポリカーボネートフィルム、PETフィルムなどのプラスチック基板、さらに立体的な形状を持つ基材に転写・接着できる。また、表面抵抗値の調整が可能で、ITO並みの導電性と高透明性を両立。さらに、ロール状で提供するため、Roll to Rollにも対応できる。

 現在、スマートフォンやタブレットPCのタッチパネル向けとしてサンプル出荷中で、2012年9月までに数十万m2/月の生産体制を整える。そして、2015年度に60億円の売上げを目指す。


FPD/PCB NEWS〜7月20日


日立ディスプレイズ 液晶レンズ方式による3D対応TFT-LCDを開発


▲表示原理の比較

  日立ディスプレイズは、液晶に集光機能を付加した液晶レンズ方式による3D対応4.5型IPS-TFT-LCD(1280×720画素)を開発した。

 表示パネル上に重ねた液晶レンズに集光機能を付加し光路を変更することによって左右に画像を分離して光利用効率を向上。これにより高精細で明るい3D表示が可能になる。この結果、3D表示時の輝度は470cd/m2と2D表示時(400cd/m2)よりも高くなる。


FPD/PCB NEWS〜7月19日


住友化学 台湾グループ会社の偏光フィルム原反ラインが稼働

 住友化学は、台湾のグループ会社である住華科技・台南工場でLCD用偏光フィルムの原反製造最新ラインが稼働したと発表した。年産能力は2100万m2

 新ラインは台湾で第3系列目に当たり、既存製品に比べ広幅のフィルムを高速で延伸でき、新開発した接着技術を導入することにより世界最高水準の生産性を実現した。この結果、台湾における年産能力の合計は3900万m2とほぼ倍増する。


FPD/PCB NEWS〜7月14日


産総研 ダブルショットIJ法で単結晶有機半導体薄膜を作製
モビリティは塗布型有機TFTで最高の10cm2/V・s以上を実現

 産業技術総合研究所(産総研)は、独自のインクジェット印刷法(IJ法)を用いた有機半導体単結晶薄膜作製技術を開発した。有機半導体インクと結晶化インクを交互にIJ滴下するプロセスで、キャリアモビリティはa-Si TFTの10倍以上と画期的な値が得られた。


図1 ダブルショットインクジェット印刷法で形成した有機半導体単結晶薄膜

 有機半導体は結晶性の高い低分子系材料ほど高い特性が得られるが、液滴内部の対流やランダムな結晶化のため、溶液からの半導体析出を制御することが難しく、通常の印刷法では均質な半導体層の形成が困難とされてきた。今回、C8-BTBT有機半導体を溶解させたインクと有機半導体の結晶化を促すインクを交互に印刷するダブルショットインクジェット印刷法を開発、分子レベルの平坦性を持つ単結晶薄膜を作製した。

 具体的には、図1のようにC8-BTBTを含む半導体インクと結晶化インクを用いて2基のIJヘッドから塗布する。まず1基目のIJヘッドから結晶化インクを塗布し、続いて2基目のヘッドから半導体インクを結晶化インク上に重ねて滴下し、ミクロな混合液滴を形成した。混合液滴の内部では有機半導体は直ちに過飽和状態になり、液滴表面において緩やかに半導体結晶の成長が始まる。そして、最終的には半導体結晶が液滴表面全体を覆う。膜厚は30〜100nmで、均質性が極めて高く、表面も分子レベルで平坦だった。さらに、基板上を親水&疎水表面処理して液滴形状を制御することにより、半導体結晶の成長方向が制御することに成功。加工温度もマックス30℃とほぼ室温で作製できる。


図3 電界効果トランジスタの模式図と伝達特性の測定結果

図2 光学顕微鏡(左)と原子間力顕微鏡(右)で観察した有機半導体単結晶薄膜のステップ・テラス構造

 作製した単結晶有機半導体薄膜をシンクロトロン放射光を用いてX線回折測定を行ったところ、すべての回折点が明瞭なスポットとして観測された。これは、半導体薄膜が高い結晶性を有することを示す。また、回折点の解析から求めた単位格子がC8-BTBTの単位格子と一致した。さらに、異方性のある結晶の観察に適したクロスニコル顕微鏡で半導体薄膜を観察したところ、薄膜を表面に対し垂直な方向を軸として回転させると、半導体薄膜全体が明るい色から暗い色に一様に変化する様子が見えた。これらの結果から、半導体薄膜全体が単一ドメインの単結晶からなると結論づけた。くわえて、光学顕微鏡・原子間力顕微鏡で観察すると数μmから数十μmの間隔の縞模様がみられた(図2)。縞模様はC8-BTBT半導体の1分子層の厚みに対応した段差によるもので、半導体単結晶薄膜に特有なステップ・テラス構造であることがわかった。

 そこで、単結晶有機半導体薄膜上にAu電極と高分子ゲート絶縁層を形成して電界効果トランジスタを作製した。その結果、飽和領域におけるキャリアモビリティは最高で31.3cm2/V・s(平均16.4cm2/V・s)だった。いうまでもなく、これはa-Si TFTの10倍以上、従来の印刷法で作製した有機TFTの100倍以上と有機TFTとしては世界最高の値である。また、ON/OFF電流レシオは5〜7桁、サブスレッショルドスロープは2V程度、しきい値ゲート電圧は10Vだった。さらに、伝達特性に電流ヒステリシスはほとんどみられず、正スイープと逆スイープでしきい値ゲート電圧のシフトは0.1V以下だった。くわえて、8か月間大気中に放置した後の特性劣化も10%以下にとどまった。


三菱電機 産業機器用19型SXGA TFT-LCDを発売


 三菱電機は、カラーTFT-LCDモジュール「DIAFINE」の新製品としてデジタルサイネージ端末用19型SXGA TFT-LCDモジュール「AA190EA01」を発売する。サンプル価格は12万円で、10月1日からサンプル出荷する。

 輝度を1500cd/m2に高め、屋外など明るい場所でも高い視認性を確保。また、白色LEDバックライトの採用により、10万時間というロングライフを実現し、動作温度範囲も−20〜70℃を確保した。


昭和電工 エレクトロニクス分野向けフッ素系高純度ガス価格を値上げ

 昭和電工は、エレクトロニクス分野で使用されるフッ素系高純度ガスの価格を値上げすると発表した。

 8月1日出荷分よりドライエッチング工程で使われるエッチングガスである高純度FC-116(C2F6)と高純度FC-14(CF4)をそれぞれ500円/kg値上げする。


FPD/PCB NEWS〜7月13日


三洋化成工業 米Plextronicsと有機EL照明用導電性高分子の販売契約を締結

 三洋化成工業は、米Plextronicsの導電性高分子を有機EL照明デバイス向けに日本国内で独占販売する。このほどPlextronicsと正式契約を交わした。

 販売する導電性高分子「PlexcorR OCシリーズ」はホール注入材料とホール輸送材料で、各種ウェットプロセスで成膜することができる。水系と溶剤系の2種類をラインアップ。@腐食性が低い、A吸湿性が低い、Bホール輸送性が高い、C透明性が高い、といった特徴があり、とくに腐食性や吸湿性が低いことは有機ELデバイスの寿命を改善できることを意味する。


昭和電工 耐熱透明フィルムのパイロットプラントが完成


▲パイロットプラントの外観

 昭和電工は、独自開発した耐熱透明フィルム「SHORAYAL」のパイロットプラントが大分コンビナート内に完成したと発表した。近くサンプル出荷を開始し、本格量産へ向けたマーケティング活動を加速する。

 パイロットプラントはロール形状に加えシートでのサンプル生産に対応、ユーザーの実使用条件に応じた量産サンプルが提供できる。2020年にSHORAYAL製品群で年間200億円の売上げを目指す。


FPD/PCB NEWS〜7月12日


コニカミノルタ 高効率の有機EL照明パネルを量産

 コニカミノルタホールディングスは、今秋から世界最高レベルの発光効率を有する有機EL照明パネルの生産を開始する。

 生産するのは74×74mmサイズの低分子パネル。輝度は1000cd/m2、発光効率は45lm/Wで、輝度半減寿命も8000時間を確保した。なお、生産は独Philips Technologie GmbHに委託する。


FPD/PCB NEWS〜7月8日


AUO 6月の売上高は前年同月比28.3%減に

 AU Optoelectronics(AUO)は、6月売上高が前年同月比28.3%減、前月比6.9%減の312億7300万台湾ドルとなったと発表した。大型TFT-LCDの出荷枚数は前月比11.9%減の920万枚、中小型TFT-LCDの出荷枚数は11.7%増の1655万枚。


FPD/PCB NEWS〜7月7日


新日鐵化学 三井化学からポリイミド銅張積層板事業の一部を取得

 新日鐵化学は、三井化学からポリイミド銅張積層板事業の一部を譲り受けると発表した。

 8月1日付でポリイミド銅張積層板「ネオフレックス」事業のうち、ラミネート法で製造される「NFX製品」の営業権および商権を譲り受けるとともに、三井化学に生産を委託する。一方、キャスト法で製造される「NEX製品」は対象外となっている。

 周知のように、新日鐵化学はキャスト法で製造するフレキシブル回路基板用ポリイミド銅張積層板「ESPANEX」を生産・販売中。今回、ラミネート法によるポリイミド銅張積層板を製品ラインアップに加えることにより、さらなるシェア拡大を図る。


FPD/PCB NEWS〜7月4日


パナソニック電工、凸版印刷、巴川製紙所 光学フィルム事業で提携し合弁会社を設立

 パナソニック電工、凸版印刷、巴川製紙所はモバイル機器やLCDなどに使用される光学フィルム事業で提携し、反射防止フィルムなどを製造する合弁会社「パナソニックオプティカルフィルム梶vを設立すると発表した。

 資本金10億円で、パナソニック電工が51% 凸版印刷が44%、巴川製紙所が5%を出資する。本社は三重県四日市市に置く。2012年8月から反射防止フィルムなどを量産し、2014年度に100億円の売り上げを目指す。


FPD/PCB NEWS〜7月1日


日新イオン機器 世界初の5.5世代基板対応イオン注入装置をリリース

 日新イオンは、世界初の第5.5世代(1300×1500mm)基板対応のイオン注入装置「イオンドーピングiG5」を開発した。2010年12月に出荷した初号機が近く量産稼働する予定。

 イオンビーム量を従来の第4世代対応装置「iG4」に比べ2倍以上に高めスループットを高速化した。また、装置構造の見直しにより重量を約102トンに軽量化した。

 すでに国内外から多くの引き合いや発注を受けているため、滋賀事業所敷地内(滋賀県甲賀市)に工場を増設。増床面積は5150m2で、現在iG5で月産2台の生産能力を5台に引き上げる。投資額は約10億円で10月末から操業を開始する。