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FPD/PCB NEWS〜5月28日


パナソニック電工 耐熱性が高いビルドアップ多層半導体パッケージ基板材料を開発

 パナソニック電工は、半導体に使用されるビルドアップ多層半導体パッケージ基板材料「MEGTRON GX R‐1515A」を開発した。

 狭ピッチにおける優れた絶縁信頼性に加え、鉛フリーはんだリフロー温度領域でのデラミネーション(層間剥離)の発生を大幅に低減できるなど高い耐熱性を確保。また、優れた熱時剛性や低熱膨張(縦方向、横方向)特性も備える。


4月の大型TFT-LCD出荷枚数は前月比4.8%減


▲大型TFT-LCDの出荷枚数推移 出所:Displaybank

 Displaybankの発表によると、4月の大型TFT-LCD(10型以上)出荷枚数は前月比4.8%減の5440万枚、出荷金額は2.8%減の70億5000万ドルとなった。出荷が減少したのはDBEF、ドライバIC、導光板、偏光板といった主要部材が供給不足になったため。

 モニター用パネルの出荷枚数は前月比8%減の1810万枚、ノートPC用パネルは6.2%減の1860万枚といずれも減少。その一方、テレビ用パネルの出荷枚数はハイエンドモデルが好調で1.5%増の1680万枚となった。

 メーカー別では、数量ベースでLG Displayがシェア23.1%で7か月連続でトップ、Samsung Electronicsがシェア21.3%で2位。3位はシェア18.4%のChimei Innoluxで、AU Optronicsを上回り台湾メーカーで首位となった。


FPD/PCB NEWS〜5月27日


三菱電機 白色LED搭載TFT-LCDの製品ラインアップを拡充


 三菱電機は、白色LEDバックライトを採用した14.1型ワイドXGA TFT-LCD、17.5型ワイドXGA TFT-LCDを発売する。この結果、製品化している18種類の画面サイズ・解像度ラインアップのうち90%にあたる16種類がLEDバックライト搭載モジュールとなる。

 どちらも光源に白色LEDを用いることにより800cd/m2の高輝度、8万時間というロングライフを実現。動作保証温度範囲も−20℃〜70℃を確保した。もちろん、CCFL(冷陰極管)を用いた従来製品と外形寸法、ネジ穴位置、信号入力コネクタの位置を共通化した。


ウシオ電機 半導体パッケージ基板用のモジュラー型ステッパーを製品化


 ウシオ電機は、半導体パッケージ基板用としてモジュラー型ステッパー「UX-55」をリリースする。

 解像力L&S=10μm/10μm、重ね合わせ精度±10μmで配線用ドライフィルムレジストの場合135面/時、ソルダーレジストの場合165面/時というハイスループットを実現。レンズ、アライメント、光源、搬送など主要機能をモジュール化した設計により、将来必要な機能だけをアップグレード・カスタマイズすることが可能。このため、ユーザーはロードマップの進化・変更の都度、新たに露光装置を導入することなく、効率的な設備投資ができる。


FPD/PCB NEWS〜5月26日


伯東とトプコン 投影型露光装置の開発・販売で業務提携

 伯東とトプコンは、半導体パッケージ用投影型露光装置の開発・販売で業務提携することで合意した。

 トプコンは既存の投影型露光装置を開発・製造する一方、伯東は同装置の販売・サービスを行う。この結果、伯東は既存製品であるコンタクト方式露光装置に投影型露光装置を加えることにより製品ラインアップを強化する。


ソニー 巻き取り可能な4.1型有機TFT駆動有機ELDを開発

 ソニーは、棒状に巻き取ることが可能な4.1型ワイド有機TFT駆動フルカラー有機ELディスプレイを開発した。サブストレートにフレキシブル基板を用いることにより厚さをわずか80μmに薄型化した。


 有機半導体材料に伝導性・安定性に優れた独自開発の「peri-Xanthenoxanthene(PXX)誘導体」を使用。コンベンショナルなペンタセン有機TFTに比べ駆動力を8倍に高めた。このため、画素トランジスタサイズを小さくすることが容易になり、有機TFT駆動有機ELDとして世界最高の精細度(121ppi、432×240画素)を実現した。回路は1キャパシタ&2TFT構成で、ホール移動度は0.4cm2/V・sec、ON/OFF電流レシオは106、Vthは−5Vとなっている。

 また、画素トランジスタに電圧を印加するゲートドライバ回路もビルトインした有機TFTを使用。さらに、有機TFTのすべての絶縁膜を塗布型有機材料を用いることにより、曲率半径4mmを実現。ペンレベルの細さにも巻き取ることができる。気になる耐久性も1000回の巻き戻し繰り返し試験でも表示性能に劣化がないことを確認した。

 試作パネルのピーク輝度は100cd/m2以上、コントラストは1000:1以上で、表示色数も1677万色とフルカラー表示が可能となっている。


FPD/PCB NEWS〜5月24日


日立ディスプレイズ 保護板を独立させたタッチパネル付きIPS-TFT-LCDを開発


▲構造の比較 左が従来品、右が開発品

  日立ディスプレイズは、保護板を独立させた携帯電話用タッチパネル付きIPSモードTFT-LCDを開発した。

 従来のタッチパネル付きTFT-LCDでは、パネルから発するノイズの干渉を避けるとともにタッチパネルの感度向上のため、タッチパネルをTFT-LCDから離れた保護板側に接着する。この場合、携帯電話メーカーでの組立工程で保護板に傷や汚れなどの不具合が生じた際、保護板と接着したタッチパネルも合わせて交換する必要がある。

 そこで、タッチパネルを保護板から分離し、保護板が独立した構造のタッチパネル付きパネルを開発したもの。駆動方法を工夫することによりパネルから発生するノイズを従来の半分以下に低減。保護板が独立しているため、保護板そのものの材質・色などのデザイン面での自由度も向上し、防水設計も容易になるという。


FPD/PCB NEWS〜5月21日


住友ベークライト PCB用材料を値上げ

 住友ベークライトは、PCB用材料であるエポキシ樹脂銅張積層板およびプリプレグの価格を値上げする。

 原材料価格が高騰しているためで、6月1日出荷分よりエポキシ樹脂銅張積層板を10%、多層PCB用プリプレグを8%値上げする。


FPD/PCB NEWS〜5月18日


東芝モバイルディスプレイ 3D眼鏡用OCB液晶パネルを開発


 東芝モバイルディスプレイは、3D映像に適した3D眼鏡用OCB(Optically Compensated Bend)液晶パネルを開発した。

 開発したのはアクティブシャッター方式眼鏡用OCBパネルで、OCBモードの採用により応答速度を開→閉で0.1msec、閉→開で1.8msecに高速化。コントラストも正面方向で5000:1、視角30度で1000:1に高めた。さらに、右目用の映像が左目に、または左目用の映像が右目に入ることによって像が二重に見える3Dクロストーク率も視角30度で0.1%以下に抑制した。


FPD/PCB NEWS〜5月17日


LG Display 2200×2500mm対応の第8世代TFT-LCDラインが稼働

 LG Displayは、Paju(ハジュ)の第8世代TFT-LCD生産ライン「P8E」が稼働を開始したと発表した。投資額は3兆2700億ウォン。

 P8Eでは2200×2500mmマザーガラスを用いて32型、47型、55型パネルを生産。マザーガラス投入能力は当初3万枚/月でスタート。年末までに投入能力を12万枚/月に引き上げる予定。


FPD/PCB NEWS〜5月14日


DuPont ウェットプロセスで作製した有機ELDの寿命を向上

 米DuPontは、ウェットプロセスで作製したテレビ用有機ELディスプレイの寿命を伸ばすことに成功したと発表した。第3世代マザーガラス基板上に作製した素子の輝度半減寿命は赤色で2万9000時間、緑色で11万時間、青色で3万4000時間に達したとしている。


FPD/PCB NEWS〜5月12日


3Dテレビ市場は2014年まで年平均91%増で拡大


▲3Dテレビ市場予測推移 出所:Displaybank

 Displaybankは、3Dテレビ市場規模予測をまとめた。それによると、2010年の出荷台数は620万台だが、2012年は3300万台、2014年にはテレビ市場の31%に当たる8300万台に達するとしている。

 2010年の出荷比率はテレビ市場の3%で、このうち液晶テレビが約500万台、PDPテレビが約120万台の見通し。

 3D化技術はシャッターグラス方式が主流で、Samsung Electronics、ソニー、パナソニックなどがシャッターグラス方式の3Dテレビを発売。また、2014年にはメガネレス方式の3Dテレビも製品化される見通しだが、この方式は2014年でも2%の比率にとどまると予測している。


AUO 4月の売上高は前年比68.9%増

 AU Optronics(AUO)は、4月の売上高が前月比1.2%増、前年同月比68.9%増の411億5400万台湾ドルになったと発表した。出荷枚数は大型パネルが966万枚、中小型パネルが2110万枚。


FPD/PCB NEWS〜5月11日


富士通フロンテックと篠田プラズマ 円柱に取り付け可能な曲面ビジョンを共同開発


▲設置イメージ

 富士通フロンテックと篠田プラズマは、プラズマチューブアレイ(PTA)技術を用い、建物の円柱に取り付け可能な曲面ビジョンを共同開発すると発表した。駅・空港などの交通施設や複合商業施設などへの設置を見込んでおり、2010年度下期の製品化を目指している。

 共同開発する曲面ビジョンは表示部、制御部、電源部をコンパクトに一体化することにより、直径1mの円柱への取り付けと厚さ50mmの薄型化を実現。また、従来の同サイズの平面ディスプレイに比べ消費電力、質量とも1/2以下となり、設置工事コストやランニングコストの低減が期待できる。


FPD/PCB NEWS〜5月10日


3月の大型TFT-LCD出荷枚数は前月比23.8%増で過去最高を記録


▲大型TFT-LCDの用途別出荷実績 出所:Displaybank

 Displaybankの発表によると、3月の大型TFT-LCD(10型以上)の出荷枚数は前月比23.8%増の5687万枚となり、過去最高を記録した。金額ベースでも前月比22.7%増の72億3000 万ドルとなり、金融危機による世界的な景気後退以前の08年5月の規模(74億9000万ドル)にまで回復した。

 これは、景気回復にともない家電・企業向けIT製品の需要が増加したため。2月はモニター用、ノートPC用、テレビ用とも出荷枚数が前月比減だったが、3月はモニター用が前月比29%増の1955万枚、ノートPC用が24.1%増の1977万枚、テレビ用が16.8%増の1661 万枚と、いずれも2桁増を記録した。

 地域別シェアは、韓国が前月から2.4ポイント増の48.4%となった一方、台湾は37.6%、日本は13.3%とシェアを落とした。メーカー別では、数量ベースでLG Display(LGD)がシェア25.2%で6か月連続トップ。Samsung Electronicsがシェア22.5%、AU Optronics(AUO)がシェア17.2%と続く。一方、金額ベースではSamsungがシェア25.9%でトップ、LGDがシェア24.8%で2位だった。


FPD/PCB NEWS〜5月7日


富士通研究所 表示性能を飛躍的に高めたカラー電子ペーパーを開発


▲表示画像の比較(左が開発品、右が従来品)

 富士通研究所は、世界最高水準のカラー画質を誇るコレステリック液晶型カラー電子ペーパーを開発した。富士通フロンテックが10月から製品化する予定。

 外光をより多く反射する液晶材料を採用するとともにパネルの開口率を高め、明るさを従来比33%高めた。また、黒表示時の入射光の散乱による余分な反射を抑制するパネル構造により、コントラストを従来比3倍に当たる71:1に改善した。さらに、新たな駆動制御法により、書き込み速度を従来比約2倍に高速化。XGA画面を0.7秒で書き換えできるようにした。


FPD/PCB NEWS〜5月6日


AUO 中国のセットメーカー2社とそれぞれTFT-LCDモジュール合弁会社を設立

 AU Optronics(AUO)は、中国のHaierグループとテレビ用TFT-LCDモジュールの合弁会社「Qingdao Haier Optronics」を設立すると発表した。資本金は700万ドルで、AUOが30%、Haierが70%を出資する。

 その一方、AUOはTCLグループともTFT-LCDモジュール合弁会社を設立する。広東省恵州市に設立する合弁会社は「智翔光電」。資本金は1200万ドルで、AUOが51%を出資する。