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FPD/PCB NEWS〜1月29日


大型TFT-LCD分野でも2011年にLEDバックライトがCCFLを上回る

 DisplaySearchは、2011年に大型TFT-LCD向けでLEDバックライトがCCFL/EEFLバックライトを上回るという予測を発表した。2013年にはLEDバックライトが全体の74%を占め、出荷量は09年の1億1400万個から2015年には7億7000万個にまで拡大すると予想している。

 用途別では、テレビ向けは2010年の3650万個から2015年には1億8490万個に。ノートPC向けでは2010年に全体の84%、2011年には95%を占める見通し。


FPD/PCB NEWS〜1月28日


TRADIM 新たなフレキシブルTFT-LCD用部材&製造プロセスを開発

 次世代モバイル用表示材料技術研究組合(TRADIM)は、フレキシブルTFT-LCD向けとして新たな部材・製造プロセス技術を開発した。

 具体的には、偏光・位相差部材とカラーフィルターを一体化した前面基板、バックライト部材と偏光・位相差部材を一体化したバックライト部材を開発。これらとフレキシブルTFTをアッセンブリーしてパネルにした。この結果、部材を従来の五つから三つに削減。もちろん、Roll to Roll方式で連続生産できる。また、各部材の貼り合わせ精度をガラス基板並みの5μmにまで高めた。

 今回試作したのは3.5型パネルで、プラスチックフィルムをサブストレートに用いることにより厚さ0.49o、重さ7gに薄型軽量化した。


FPD/PCB NEWS〜1月27日


住友大阪セメント 高透明性電磁波遮蔽フィルム事業を拡大

 住友大阪セメントは、PDPフィルター事業で実績のある高透明性電磁波遮蔽フィルム事業を拡大すると発表した。2011年度に売上高75億円を目指す。

 同社は、ディスプレイ向け光学フィルム「クリアラス」などの機能性フィルムを製造・販売。クリアラスには反射防止フィルム「クリアラスAR」、近赤外線遮蔽フィルム「クリアラスNIR」、高透明性電磁波遮蔽フィルム「クリアラスEMS」の3種類があり、おもにPDP用光学フィルターに使われている。

 このうちクリアラスEMSはPETフィルムなどにメッシュ状の金属細線パターン(線幅約20μm)を形成した透明導電性フィルムで、優れた導電性と肉眼的にほぼ均一膜と同等の視認性・透明性を有する。また、印刷法により最大幅1400mmのシームレスな金属パターニングが可能で、月産15万m2/月の生産能力を有する。

 今回、クリアラスEMSの金属細線パターン上に特殊な製膜加工を施し、パターン開口部にも導電性を有する低抵抗透明電極用フィルムを開発。透明性を損なうことなく、ITOフィルムに比べシート抵抗値が1/1000以上低いのが特徴で、色素増感型太陽電池、有機EL、タッチパネルなどの透明電極に適用できる。ちなみに、今回試作した代表的なパターンは線幅20μm、ピッチ290μmで、シート抵抗値0.1Ω/□以下、透過率81%が得られた。


FPD/PCB NEWS〜1月26日


JSR 液晶テレビ用配向膜材料で第58回日本化学会化学技術賞を受賞


  JSRは、“ステロイド骨格を有する液晶テレビ用配向膜材料の開発と工業化”が平成21年度第58回化学技術賞を受賞したと発表した。

 受賞対象の配向膜材料は、低温形成可能な有機溶剤可溶型ポリイミドに新開発したステロイド構造化合物を組み込んだもの。この配向膜材料を使用すると、ガラス基板間にある液晶分子の傾斜角の制御を任意かつ安定的に発現させることができる。この結果、パネルのコントラスト並びに視野角が向上するとともに、応答速度もアップする。このため、現在では大半の大型液晶テレビに採用されているという。


FPD/PCB NEWS〜1月21日


AUO エフ・イー・テクノロジーズからFEDの技術資産を取得


  AU Optronics(AUO)は、FEDのベンチャー企業「エフ・イー・テクノロジーズ」からFEDの技術資産を買収したと発表した。放送局用や医療用ハイエンドモニター用FEDを製品化する予定。

 エフ・イー・テクノロジーズは投資ファンドやソニーが06年に設立。ソニーが開発したSpindt-FEDの製品化を目指していたが、昨年、事業化を断念し、現在、会社清算手続き中。


FPD/PCB NEWS〜1月20日


大日本印刷 ICチップなど受動部品を内蔵した薄型PCBを開発


▲断面写真(矢印左が内蔵部品、矢印右がバンプ)

 大日本印刷は、ICチップとコンデンサーや抵抗器などの受動部品を内蔵した薄型PCBを開発した。

 独自の製造技術であるB2it(ビー・スクエア・イット)を用いるとともに基板材料や配線材などを改良し、PCBの厚さを従来品の0.45mmから0.38mmと約15%薄型化した。1月からサンプル出荷を開始。2011年度に60億円の売上を目指している。


FPD/PCB NEWS〜1月19日


パナソニック電工 放熱対策用PCB材料のラインアップを強化

 パナソニック電工は、LED照明やLEDバックライトの需要拡大に向け放熱対策用PCB材料の品揃えを強化する。

 同社は、09年4月に高熱伝導性ガラスコンポジット銅張積層板「ECOOL(エクール)R-1787」を発売。ここにきてLED照明やLEDバックライト用途を中心に販売が増加している。

 今回、熱伝導率が3.2W/mkで、耐電圧も高く絶縁層の薄物化が可能な高熱伝導性シート材(絶縁接着シート)「CV2079」を開発。また、車載用LED照明やハーネス代替用途向けに屈曲特性を有しながら金属基板並みの放熱性を実現する厚銅箔およびアルミ構成が可能なフレキシブル銅張積層板「ECOOL-F(エクールエフ)」もラインアップする。


FPD/PCB NEWS〜1月18日


大日本印刷 ワイヤーボンディングによる高集積部品内蔵PCBを開発


▲ワイヤーボンディング実装部品とコンデンサーの拡大写真

 大日本印刷は、プリント基板(PCB)にICチップをワイヤーボンディングで実装し多層PCBに内蔵する技術を開発した。

 独自技術のB2itを用いて700ピン以上のICチップをワイヤーボンディングで接続したもので、この結果、ほぼすべての能動部品を内蔵することが可能になる。10月からこの高集積部品内蔵PCBを量産する予定で、2011年度に約40億円の売上を目指している。


FPD/PCB NEWS〜1月15日


日立 日立マクセルを株式交換で完全子会社化

 日立製作所は、株式交換で日立マクセルを完全子会社化すると発表した。株式の交換比率など詳細は今後詰めるが、遅くとも4月頃までに手続きを完了する予定。


FPD/PCB NEWS〜1月14日


富士キメラ総研 将来有望な電子部品・材料市場に電子ペーパーなどをピックアップ

 富士キメラ総研は、今後成長が期待される電子部品・材料の世界市場調査報告書「2010有望電子部品材料調査総覧」をまとめた。報告書では110品目の電子部品・材の市場動向を調査。FPD関連では、電子ペーパーとマイクロプロジェクタモジュールが成長確実な有望市場としている。

電子ペーパー
  周知のように電子ペーパーは欧米を中心に主要アプリケーションである電子書籍が本、雑誌、新聞紙の代替としての地位を確立しはじめており、アマゾンの「Kindle」やソニーの「Reader」が電子書籍端末を販売。サービスやコンテンツの拡充を図っている。電子書籍端末以外では値札・棚札用途でLCDからの置き換えが有望視されており、2014年には09年比4.8倍に当たる1228億円に市場規模が拡大すると予測している。

マイクロプロジェクタモジュール
  マイクロプロジェクタは照度10〜20lm/W、投射距離50cm〜2m、画面サイズA4〜A3のコンパクトプロジェクタで、スタンドアローン製品とモバイル機器搭載製品が製品化されている。08年まではスタンドアローン製品のみだったが、09年はSamsung Electronicsから携帯電話端末、ニコンからデジタルカメラが発売された。09年の用途は数量ベースでスタンドアローン製品が71.4%、モバイル機器搭載が28.6%とみられる。

 組込みモジュールが高価なため、当面はモバイル機器ではスマートフォンをはじめとするフラグシップモデルやハイエンドモデルへの搭載が中心となるが、今後、低価格化が進めばAV機器、ゲーム機、ノートPCなどさまざまなモバイル機器への搭載が進むとみられる。その市場規模は09年が55億円と小さいが、2014年には866億円と急速に拡大すると予測している。


2010年のLCD用光学フィルム市場は面積ベースで前年比11.5%増に

 DisplaySearchは、TFT-LCD用光学フィルム市場予測を発表した。それによると、09年の出荷面積は5億4380万m2で、2010年は前年比11.5%増の6億610m2になる見通し。一方、金額ベースでは単価下落から前年比横バイの91億100万ドルと予測している。


FPD/PCB NEWS〜1月13日


クラレ 液晶ポリマーフィルム2品種を新発売


▲FBフィルムを使用した白色・青色LED回路基板

 クラレは、液晶ポリマーフィルム<ベクスター>の新商品として耐熱性に優れたCT-Zフィルムと光反射性に優れたFBフィルムの販売を開始した。

 CT-Zフィルムは最高レベルの耐熱性を有する液晶ポリマーフィルムで、高周波領域における優れた電気特性からフレキシブル回路基板や多層回路基板の絶縁材に適する。さらに、その高い耐熱性により、従来困難だった高温ハンダごてを使った手作業によるハンダ付け・修正にも対応できる。

 他方、FBフィルムは鉛フリーハンダを用いた自動ハンダ付け工程に対応する耐熱性を備えながら、最高レベルの光反射性を兼ね備える。また、熱による光反射性劣化が小さいため、白色LED基板にも適している。


FPD/PCB NEWS〜1月12日


AUO 09年12月の売上高は前年比151.8%増

 AU Optronics(AUO)は、09年12月の売上高が前月比3.4%減、前年同月比151.8%増の371億400万台湾ドルになったと発表した。出荷枚数は大型パネルが910万枚、中小型パネルが1580万枚。この結果、09年通年の売上高は前年比15.2%減の3595億9900万台湾ドルになった。


FPD/PCB NEWS〜1月7日


パナソニック PDPの発光効率を4倍に向上

 パナソニックは、PDPの発光効率を4倍に高めることに成功した。

 詳細は明らかにしていないが、新たな蛍光体や発光ガスを開発するとともに、超高速駆動技術や適応型信号処理技術の採用により発光効率を高めた。この結果、42型フルHDパネルで消費電力(IEC動画基準)を100W電球1個分に当たる95Wに削減した。また、コントラストを無限大に近い500万:1に高めることに成功。純白の新雪から漆黒の暗闇の質感に至るまで映像素材のディテールを忠実に再現できるようにした。


パナソニック 152V型フルHD&3D対応PDPを開発

 パナソニックは、世界最大の152V型フルHD&3D対応PDPを開発した。

 新開発の発光効率4倍技術を適用し、従来のフルHDパネルと同等の明るさを従来比1/4の発光時間で実現する3D超高速駆動技術を採用。フルHDパネルの4倍(4096×2160画素)の画素を有する4k×2Kパネルで左右のフルHD表示を実現した。また、無限大ともいえる500万:1の高コントラストを達成した。

 さらに、残光時間を従来の1/3に低減した短残光蛍光体や発光制御技術を用いて3D表示で問題になっている残像を極限まで低減。クリアで高精細な3D映像表示を忠実に再現できるようにした。

 くわえて、右眼/左眼用のフルHD映像をフレーム毎に時分割表示すフルHD×2フレームシーケンシャル方式を採用。劇場の高品位3D映像を忠実に再現できる。


FPD/PCB NEWS〜1月6日


2010年のLED液晶テレビ出荷台数は3200万台に


▲LED-BL搭載液晶テレビの市場展望 出所:Displaybank

 Displaybankは、2009年のLEDバックライト搭載液晶テレビ出荷台数を約360万台と発表した。メーカー別では、Samsung Electronicsがシェア68.3%とトップを独走した。

 2010年の市場規模は液晶テレビ市場の19%に当たる3200万台と予測。主要セットメーカーの販売計画をみると、Samsungは液晶テレビ全体(3500万台)の29%に相当する1000万台、LG Electronicsは2300〜2500万台のうち500〜700万台、ソニーは2200〜2500万台のうち500〜700万台、シャープは1200万台のうち600万台をLED液晶テレビにする計画だ。

 今後もLED液晶テレビの普及が進み、2013年の市場規模は全体の69.1%に相当する1億5600万台と予想され、2008年から2013年まで年平均成長率272%で急拡大する見通しだ。


FPD/PCB NEWS〜1月5日


3Dディスプレイ市場は2018年に220億ドルに

 DisplaySearchは、3Dディスプレイ市場が2008年の70万台から2018年には1億9600万台にまで拡大すると発表した。金額ベースでも9億200万ドルから220億ドルにまで拡大し、年平均成長率は38%に達する見通し。

 また、注目の3D対応テレビの出荷台数は09年の20万台から2018年には6400万台に拡大し最大のアプリケーションになると予測している。