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FPD/PCB NEWS〜3月8日
 

東レ 流動性と導電性を両立した極薄グラフェン分散液を開発


 東レは、高濃度でありながら流動性に優れた極薄グラフェン分散液を開発したと発表した。電池材料、配線材料、塗料など各種用途への展開が可能で、早期の実用化を目指す。
 グラフェン同士の相互作用による凝集を抑えるため、独自の高分子材料を添加して粘度を自在に制御する分散技術を開発し、高濃度の極薄グラフェン分散液の流動性を高めた。高濃度でも流動性が高いため取り扱いやすく、希釈することなく塗布することができる。また、分散性が高く攪拌しやすいため、他材料との混合が容易となっている。

 例えばリチウムイオン二次電池用導電材料に用いると正極材料と混合しやすく、正極の間にグラフェンが入り込み導電性が向上する。これにより電池を繰り返し充放電する際に導電経路の劣化による電池容量低下が抑制され、電池の寿命が長くなる。電気自動車向け高性能電池の導電助剤には従来カーボンナノチューブ(CNT)が使用されているが、このグランフェン分散液を用いると電池寿命が1.5倍向上するという。

 さらに、塗布し乾燥する際にグラフェンが積層して緻密膜を形成。この緻密膜は金属のように錆びることのない耐久性に優れた導電配線材料として、プリンタブルエレクトロニクス用配線への応用が期待できる。

FPD/PCB NEWS〜3月5日
 

東大、産総研、高輝度光科学研究センター 結晶格子の運動をピコメートル精度で追跡


 東京大学、産業技術研究所(産総研)、高輝度光科学研究センターの研究グループは、大型放射光施設SPring-8 BL39XUにおいて回折X線ブリンキング法を用いてX線光化学反応中に急速に変化するハロゲン化銀、および生成された金属銀の結晶1粒子の超微細構造の動的変化(ダイナミクス)を測定することに成功した。

 その結果、ハロゲン化銀および金属銀の時分割X線回折像からX線回折輝点の動きが個々の結晶粒子の傾斜(倒れこみ)運動・回転運動、格子構造変化を表すことがわかった。これら物理特性を反映した回折強度の時間変化について独自に考案した1ピクセル(画素)自己相関解析法(Single-pixel Autocorrelation Function:sp-ACF)による粒子運動分析を行ったところ、熱処理前後のハロゲン化銀および金属銀において明確な運動の差を検出。多結晶材料の局所的構造ダイナミクスを特徴づける新しい計測手法を実現した。

FPD/PCB NEWS〜3月1日
 

東大、筑波大、産総研 半導体ポリマー鎖間の電荷輸送性を高める分子設計法を開発


 東京大学、筑波大学、産業技術総合研究所(産総研)の研究グループは、特異な分子軌道形態を有するモノマーユニットを組み込むことにより半導体ポリマー鎖間で良好な電荷輸送性を示すことを実証した。

 研究グループは、配列制御が困難な半導体ポリマーにおいても電荷輸送の向上が可能な軌道の重なりを実現すべく、長軸方向に同位相の軌道が広がるπ共役系分子であるChDT骨格を構成ユニットとした半導体ポリマーPChDTBTを開発。大型放射光施設SPring-8における集合体構造解析により分岐型アルキル側鎖の分岐位置がポリマー主鎖から遠ざかることによって、π共役平面の配向様式が基板に対し平行なface-on配向から垂直なedge-on配向へ変化することをつきとめた。

 基板に平行な方向の電荷輸送について、ポリマー鎖間の電荷輸送が有効に働くedge-on配向を誘起する側鎖を有するPChDTBT誘導体は、ポリマー鎖間の電荷輸送が有効に働かないface-on配向のものに比べ最大3桁高い移動度を有し、既存の高結晶性半導体ポリマーに匹敵する移動度を示した。

FPD/PCB NEWS〜2月26日
 

シャープ 堺ディスプレイプロダクトの保有株式を売却


 シャープは、テレビ用大型TFT-LCDを生産する持ち分法適用会社「堺ディスプレイプロダクト」の保有株式24.55%をすべて売却すると発表した。株式の売却先や譲渡額は公表していない。

 なお、今後もシャープは知的財産のライセンス契約などで堺ディスプレイとの連携を継続する。

FPD/PCB NEWS〜2月25日
 

東大、パイクリスタルなど 有機半導体温度/振動センサを用いた長寿命リユース型無線物流トレースフィルムを開発


 東京大学、パイクリスタル、三井不動産、日立物流の共同研究グループは、長期安定な有機半導体温度/振動センサを開発し、低消費電力回路と組み合わせた長寿命リユース型物流トレース電子タグの実証実験に成功した。

 開発したセンサ素子は、柔軟な低コスト封止材料を用いることにより長期安定動作を実現。また、パイクリスタル社はスクリーン印刷で作製した低コスト印刷基板上に低消費電力のデータ処理回路と無線通信回路を実装する生産技術を確立、センサデバイスの低コスト化と1年程度のバッテリ寿命を実現した。実際、30枚規模の試作デバイスを用いて柏の葉スマートシティでの鮮魚物流および東京-大阪間で低温物流実験を実施し、有用性を実証した。

 さらに、2020年度中に日立物流による実ルートでの医薬品物流と三井不動産による鮮魚物流に関する生産者から小売店に至る一貫した商流における実証実験を実施する。

FPD/PCB NEWS〜2月18日
 

東海国立大学機構と名古屋大学 結晶のシワの運動が光照射で変化する現象をナノスケールで計測


 東海国立大学機構と名古屋大学の研究グループは、半導体に外部から光(フォトン)と力(フォース)を同時に入射する手法を開発し、結晶のシワ(転位)の運動が光照射で変化する現象をナノスケールで計測することに成功した。

 独ダルムシュタット工科大学、東京大学との共同研究で、完全にコントロールされた光と力をナノスケールで同時に半導体に入射し、半導体の強さに及ぼす光の効果をナノスケールで計測した。これにより、多種多様な先進半導体の構造的な強さを正しく評価できるようになるという。

FPD/PCB NEWS〜2月10日
 

ジャパンディスプレイ 2020年4〜12月の連結決算も赤字に


 ジャパンディスプレイ(JDI)は、2020年4〜12月の連結決算が229億円の赤字(前年同期1108億円の赤字)だったと発表した。スマートフォン用パネルに加え、車載用パネルも不振だった。

 2021年3月期の通期業績は売上高が前期比32%減の3425億円、営業損益が296億円の赤字と予想している。

FPD/PCB NEWS〜2月9日
 

村田製作所 野洲事業所の新生産棟が竣工


 村田製作所は、野洲事業所(滋賀県野洲市)の敷地内に建設していた新生産棟が完成し、竣工式を行ったと発表した。総投資額は建物のみで約140億円。

 新生産棟は地上7階建て延床面積2万3,052m2。中長期的な需要増に対応するため、電極材料の生産を増強する。

FPD/PCB NEWS〜2月2日
 

三井情報と三井物産エレクトロニクス 合併契約を締結


 三井情報(MKI)と三井物産エレクトロニクス(MBEL)は、4月1日付けで合併すると発表した。MKIを存続会社、MBELを消滅会社とする吸収合併方式で行う。

FPD/PCB NEWS〜1月28日
 

エプソン ICテストハンドラー事業を兼松に譲渡


 エプソンは、ICテストハンドラー事業を兼松に譲渡すると発表した。

 ロボティクスソリューションズ事業における商品ポートフォリオ適正化の一環で、経営資源を強みが一層発揮できる分野に集中する。譲渡部門の売上高は30〜40億円。1月28日に事業譲渡契約を締結。4月初旬に譲渡手続きが完了する予定。

FPD/PCB NEWS〜1月27日
 

三菱ケミカル 赤色蛍光体特許侵害訴訟で中国・煙台希爾徳新材料に勝訴


 三菱ケミカルは、物質・材料研究機構(NIMS)と共有する赤色蛍光体に関する中国特許第ZL201110066517.7号の侵害訴訟第二審(最終審)において、第一審に引き続き、被告の中国・煙台希爾徳新材料有限公司(Yantai Shield Advanced Materials:Shield社)の特許侵害が認められ、勝訴が確定したと発表した。

 三菱ケミカルは、2015年1月にShield社に対し特許を侵害しているとして中国における蛍光体製品の生産・販売等の侵害行為の差止めと損害賠償を求める訴訟を深セン市中級人民法院に提起。2018年10月に同法院よりShield社による侵害行為の差止めと200万元(約3200万円)の損害賠償金の支払いを命じる判決が下った。Shield社は判決を不服とし、同年11月に広東省高級人民法院に上訴したが、同法院はShield社の主張を全面的に退け、2020年12月に第一審の判決を支持する最終判決を下し、勝訴が確定した。

FPD/PCB NEWS〜1月26日
 

東北大学と京都大学 n型有機半導体材料の結晶格子の硬さ・柔らかさを化学的に制御


 東北大学と京都大学は、n型有機半導体特性を示すアニオン性のナフタレンジイミド誘導体を用いてアルカリ金属イオンであるLi、Na、K、Rb、Csを系統的に組み合わせることにより、n型有機半導体材料の結晶格子の硬さ・柔らかさを化学的に自在制御することに成功した。

 開発したのはアルカリ金属イオンのサイズにより結晶格子の熱運動状態が変化し、水の存在下で高い電子移動度と可逆的な水の出し入れが可能な有機材料。結晶格子の硬さ・柔らかさの制御は、有機エレクトロニクスの性能制御のための新たな可能性を提案する研究結果といえる。

FPD/PCB NEWS〜1月25日
 

三菱ケミカル ジャパンコーティングレジンと東栄化成を統合


 三菱ケミカル(MCC)は、全額出資会社であるジャパンコーティングレジン(JCR)と東栄化成を10月1日付で合併し、JCRを存続会社にすると発表した。

 JCRは、水系エマルジョン技術基盤をベースに多様な樹脂の乳化技術に強みを持つ。一方、東栄化成はアクリル系コーティング材用樹脂やその他各種樹脂の重合・配合・分散製造の少量生産体制を活かした柔軟なオペレーションを強みとする。今回の統合を通じて、両社がそれぞれ培ってきたコーティング材事業に関する知見・製造技術を集約する。

FPD/PCB NEWS〜1月20日
 

村田製作所 岡山村田製作所の新生産棟・厚生棟が竣工


 村田製作所は、生産子会社の岡山村田製作所(岡山県瀬戸内市)が建設していた新生産棟と厚生棟・エネルギー棟の増築が竣工したと発表した。

 新生産棟は地上7階建て延床面積3万3,262m2。新生産棟の完成により、電子機器の高機能化、自動車の電装化によるセラミック部品の中長期的な需要増加に対応できる体制を構築する。

FPD/PCB NEWS〜1月12日
 

東京エレクトロン 次世代エッチング装置向けプラットフォームをリリース


 東京エレクトロンは、次世代エッチング装置向けプラットフォームEpisode ULをリリースすると発表した。

 Episode ULは4チャンバから12チャンバまでフレキシブルなチャンバ数の選択が可能で、省スペース化、メンテナンス性向上、Smart化を備えたプラットフォーム。最大搭載チャンバ数を12個まで増やした場合も、水平対向設計によりクリーンルームエリア、用力エリアの両方で単位チャンバ当たりのフットプリントを大幅に削減。さらに、従来品よりワークスペースを広げることにより、メンテナンス性も向上させた。

FPD/PCB NEWS〜1月8日
 

日清紡ホールディングス 連結子会社の新日本無線とリコー電子デバイスを統合


 日清紡ホールディングスは、グループのマイクロデバイス事業を構成する連結子会社である新日本無線とリコー電子デバイスが合併し統合すると発表した。

 新日本無線は2005年に日清紡ホールディングスの連結子会社、2018年に完全子会社、リコー電子デバイスは2018年に日清紡ホールディングスの連結子会社に。今回、二つの連結子会社を統合して両社のリソースを一体的に活用することに より、“Connect Everything”技術を磨き、アナログソリューションプロバイダとしてさらなる成長・発展を図る。

FPD/PCB NEWS〜1月8日
 

京大、東工大、JFCC、東北大 ソフトな陰イオンで構成された一連の逆ペロブスカイト化合物を合成


 京都大学、ファインセラミックスセンター、東北大学、東京工業大学の研究グループは、ソフトな陰イオンで構成された一連の逆ペロブスカイト化合物を合成することに成功、アルカリイオン電池の固体電解質として優れた性質を示すことを明らかにした。低いエネルギーを持つ特異な回転モードが同物質における高速イオン伝導を助けている可能性を理論的に示した。

 逆ペロブスカイト構造は、構成元素の6割をアルカリイオンが占めることから次世代型蓄電池の固体電解質の候補として有望視されるが、アルカリ金属イオンと陰イオン間の強いクーロン相互作用がイオン伝導を弱めることが課題とされてきた。

 今回の研究では、負電荷をもつ水素(ヒドリド)が高い分極率を持つことに着目し、カルコゲン(X=S、Se、Te)と組み合わせたソフトな陰イオン格子からなる新規な逆ペロブスカイト(Li3HXとNa3HX)を合成。この物質が高いイオン伝導度を示すことを見出した。また、多くのペロブスカイト化合物にみられる構造歪みがこの物質では皆無であることがわかった。