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FPD/PCB NEWS〜6月30日
 

JOLEDとSamsung Display 有機ELD関連訴訟で和解

 JOLEDと韓国Samsung Displayは、有機ELディスプレイ関連で紛争中だったすべての案件で和解したと発表した。和解内容は明らかにしていない。

FPD/PCB NEWS〜6月29日
 

シャープ 小型LEDを高密度配置した次世代TFT-LCDを開発



▲左の部分は小型LED搭載のイメージ
 シャープは、mini LED 次世代ディスプレイを開発したと発表した。光源であるバックライトに小型LEDを採用し高密度に敷き詰めて制御することにより、TFT-LCDの輝度やコントラストなどの表示性能を飛躍的に向上させた。

 開発した試作機では、バックライトに従来比で約1/10サイズの小型LEDを8,000個以上配置し、1,000以上のエリアに細かく分割して駆動。描写する映像に応じて各エリアのLEDの点灯・非点灯をきめ細かく制御する。この結果、2,000cd/m2以上の高いピーク輝度と100万:1以上のハイコントラストを実現。また、量子ドット技術によりバックライト光の波長変換を行うことにより、従来比約1.2倍という広色域表現も可能にした。

FPD/PCB NEWS〜6月28日
 

三井化学と日立 材料開発を高速化するMI技術の実用化に向け実証試験


 三井化学と日立製作所は、日立が開発した人工知能(AI)を活用したマテリアルズ・インフォマティクス(MI)技術を新材料開発に適用する実証試験を開始すると発表した。

 実証試験に先立ち、日立の開発技術を三井化学が提供した過去の有機材料の開発データで検証したところ、新材料の開発に必要な実験の試行回数が従来のMIに比べ約1/4に削減されることを確認した。

FPD/PCB NEWS〜6月25日
 

双日 グラフェンを製造・販売するシンガポール2D Materials社へ出資


 双日は、グラフェンを製造・販売するシンガポール2D Materialsへ出資したと発表した。

 2DM社はシンガポール国立大学からスピンアウトしたスタートアップ企業で、環境負荷の低い溶媒を使用したクリーンな製造プロセスによって高品質グラフェンを製造できる技術を保有。このため、シンプルなプロセスによってグラフェンを製造できる。

 双日は2DM社の高品質・低価格グラフェンの実用化を推進し、現在まだ実現されていない商業化を実現する考え。

FPD/PCB NEWS〜6月24日
 

金沢大 ベンゼンとハロゲンの結合を有機触媒の力で切断する化学反応を開発


 金沢大学の研究グループは、環境負荷の少ない有機触媒を用いて芳香族ハロゲン化合物のベンゼン環とハロゲン基の結合を切断し、芳香族ラジカルを発生させる画期的な化学反応を開発した。この化学反応は医農薬、化学材料を精緻に組み上げる強力な有機合成技術となる。

 チアゾリウム型含窒素複素環カルベン触媒を用いることにより、芳香族ハロゲン化合物の一種である芳香族ヨウ素化合物から光や金属塩を必要しない穏和な条件下においてベンゼン環とハロゲン基の結合を切断し、芳香族ラジカルを発生させることに成功した。これは、電子反応を制御する含窒素複素環カルベン触媒を発展させることで実現した。この化学反応により発生させた芳香族ラジカルを活用することにより、アルケン化合物あるいはアミド化合物を高い付加価値を持つ有機分子に変換した。
 

東北大 高分子材料の結晶配向をナノスケールで可視化することに成功


  東北大学の研究グループは、電子顕微鏡に高感度の検出器を導入することで高分子結晶に対する電子線ダメージを低減し、さらに顕微鏡の光学系・測定方法を工夫することで高分子材料中の結晶の配向をナノスケールで詳細に可視化することに成功した。

 この結果、高分子材料の諸物性(とくに力学特性)と結晶構造の相関を調べることが可能になり、既存の高分子製品の性能向上、さらには環境適合型の高分子材料の開発に寄与することが期待される。

FPD/PCB NEWS〜6月23日
 

安川電機と九州大 包括連携で合意


 安川電機は、九州大学と幅広い範囲でのシナジー創出に向けて包括的に連携すると発表した。

 九州に根ざして100年を超える大学と企業が将来を見据えた包括提携し、最先端の技術開発、異分野での連携、人材の育成など幅広い活動で共に持続的な成長と双方にとってプラスとなる関係を築き、グローバルな発展と地域貢献の実現に加え、お互いのビジョンの実現を目指す。

FPD/PCB NEWS〜6月22日
 

パナソニック はんだボールへの応力を低減した高実装信頼性半導体パッケージ基板材料を製品化


 パナソニックは、実装時に低熱膨張性で反りを抑制するとともに最適な伸縮性と緩衝性ではんだボールへの応力低減を実現した高実装信頼性半導体パッケージ基板材料(品番:R-1515V)をリリースすると発表した。7月より量産を開始する。

 開発した材料は熱膨張率(CTE)を抑え、ICチップの低いCTEに近づけることにより反りの発生を抑制し1次実装の信頼性を向上。さらに、優れた板厚精度によりサブストレートとICチップの接合を安定化し、1次実装の信頼性向上に寄与する。また、2次実装においては熱膨張差ではんだボールにかかる応力を伸縮性と緩衝性を合わせ持つことにより緩和し、実装信頼性を向上させる。

FPD/PCB NEWS〜6月17日
 

三菱ケミカル 7月1日出荷分より無水マレイン酸を値上げ


 三菱ケミカルは、7月1日出荷分より無水マレイン酸の価格をkg当たり30円値上げすると発表した。昨今の無水マレイン酸・誘導品の堅調な需要により、国内の需給バランスがタイト化しているほか、製造にかかる設備維持費、物流費なども高騰しているため。

FPD/PCB NEWS〜6月8日
 

筑波大 有機マイクロ球体から発生する円偏光発光の角度依存性を実証


 筑波大学の研究グループは、キラルな側鎖を持つπ共役ポリマーの自己組織化により巨大な非対称強度で円偏光発光(Circularly Polarized Luminescence、CPL)を示す有機マイクロ球体を作製することに成功した。

 このマイクロ球体は外形が等方的な球体形状であるにも関わらず、内部にねじれ双極型配向と呼ばれる異方的ならせん分子配向が形成されていることを見出した。さらに、マイクロ球体1粒子の角度分解CPLを計測した結果、分子配向方向に対するCPLの角度依存性の実験的な実証に成功した。

 円偏光発光は偏光面が右または左回りに回転しながら伝搬するキラル(鏡像異性)な光が生じる現象で、立体視デバイスや量子コンピュータへの応用が期待される。分子や分子集合体から発生するCPLには角度依存性があることが長らく予測されてきたが、これまで実証はされていなかった。

FPD/PCB NEWS〜6月7日
 

昭和電工マテリアルズ PCB事業をポラリス・キャピタル・グループに譲渡


 昭和電工マテリアルズは、6月2日付で昭和電工マテリアルズ並びに昭和電工マテリアルズの連結子会社である昭和電工マテリアルズ・エレクトロニクス(SDME)、山岸エーアイシー(YGA)、Showa Denko Materials(Singapore)(SDMS)のプリント配線板(PCB)事業をポラリス・キャピタル・グループが設立した特別目的会社「PTCJ-Sホールディングス」に譲渡すると発表した。

 昭和電工マテリアルズは100%子会社として株式会社2社を設立し、9月1日付で会社分割方法により昭和電工マテリアルズの対象事業およびSDMEの対象事業を各社に承継させる。昭和電工マテリアルズは会社分割の効力発生後、同日付で新会社の全株式をPTCJ-Sホールディングスに譲渡する予定。

FPD/PCB NEWS〜6月3日
 

住友化学 千葉地区に研究棟を新設


 住友化学は、千葉地区(千葉県袖ケ浦市)に環境負荷低減技術や新素材開発の拠点として新たな研究棟を建設すると発表した。

 新研究棟は地上6階建て延床面積約1万9,000m2。2024年3月に稼働を開始する予定。

FPD/PCB NEWS〜6月2日
 

BASFジャパン 六呂見R&Dセンターを開設し開発と生産の連携を強化


 独BASFの日本法人、BASFジャパンは国内におけるイノベーション効率を高めるため、ディスパージョン・レジン用途の研究開発センターを尼崎から四日市に移転し、六呂見R&Dセンターを開設したと発表した。

 新しいR&Dセンターは、ビジネスやサプライチェーンのマネージメントチームも拠点を置くディスパージョン&レジン事業部の工場に隣接。6月に稼働予定で、新体制の下、部門間のコラボレーションをさらに強化する。