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FPD/PCB NEWS〜10月30日


日本ゼオン 世界最大のTFT-LCDメーカーへ液晶テレビ用光学フィルムを供給

 
  日本ゼオンは、世界最大手のTFT-LCDメーカーが液晶テレビ用光学フィルム「ゼオノア製位相差フィルム」の採用を決めたと発表した。

 採用が決まったのはTFT-LCDの視野角を広げる位相差フィルム。現在、位相差フィルムの生産能力は年間7500万m2で、今回の採用により2010年度にはフル稼働となる見込み。


FPD/PCB NEWS〜10月28日


9月のTFT-LCD出荷枚数は前年比25%増

 DisplaySearchの発表によると、9月のTFT-LCD出荷枚数は前年同月比25%増、前月比2%増の5200万枚となった。

 アプリケーション別ではテレビ用パネルの出荷枚数は前年同月比49%増、前月比11%増の1560万枚、モニター用パネルは前年同月比2%増、前月比8%減の1680万枚、ノートPC用パネルは前年同月比38%増、前月比6%増の1860万枚。


FPD/PCB NEWS〜10月27日


Samsung Electronics 厚さ3.9oのTFT-LCDを開発

 Samsung Electronicsは、厚さ3.9oのテレビ用40型TFT-LCDを開発した。

 画素数はフルHDに相当する1920×1080で、LEDバックライトをサイドに配置するサイドライト方式を採用して薄型化した。


経産省 凸版印刷の第10世代CF工場を産業活産活法の適用対象に認定

 経済産業省は、産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(産活法)に基づき凸版印刷から申請された「資源生産性革新計画」を認定したと発表した。

 凸版印刷の計画は堺市に第10世代(2880×3130mm)対応のLCD用カラーフィルター工場を建設し、100%子会社のトッパンエレクトロニクスプロダクツがその製造業務を請け負う。省エネ効果の高い工場設計を施すとともに、最新鋭の生産設備を導入することで資源生産性の向上を図る。


FPD/PCB NEWS〜10月26日


ブリヂストン 電子ペーパー端末とオールフレキシブル電子ペーパー端末を開発


 ブリヂストンは電子書籍や各種書類を閲覧する13.1型電子ペーパー端末と10.7型オールフレキシブル電子ペーパー端末を開発した。

 前者は4096色が表示でき、ページ切り替え速度を0.8秒に高めた。データ処理能力、セキュリティ機能、携帯電話などに接続しデータ通信する機能を有しており、充電池駆動で薄型軽量など携帯性にも優れる。すでに関西アーバン銀行の渉外員業務支援システムに採用されることが決まっており、2010年春から試験運用が開始される予定。

 一方、オールフレキシブル電子ペーパー端末は電子ペーパー、タッチパネル、電子回路基板といった構成部材をフレキシブル化。世界初のオールフレキシブルと世界最薄厚み5.8mmを実現した。


FPD/PCB NEWS〜10月23日


富士通フロンテック 台湾プロ野球球団からカラー電子ペーパー搭載携帯情報端末を1000台受注


 富士通フロンテックは、台湾のプロ野球球団である兄弟象棒球隊(Brother Elephants Baseball Club)からカラー電子ペーパー搭載携帯情報端末「FLEPia(フレッピア)」を1000台受注した。海外からの受注は初めてで、年内に納入する予定。

 兄弟象は、軽量・コンパクトな電子ペーパーがらカラー表示できる点を評価。FLEPiaに球団創立25周年記念として過去の出版物や選手などのカラー画像を含む球団情報を格納し、ファンや関係者に提供する。


FPD/PCB NEWS〜10月21日


9月の大型TFT-LCD出荷枚数は過去最高を更新
ミニノートPCの普及でノートPC用パネルが大幅に増加


▲大型LCDの出荷枚数推移(単位:100万枚) 出所:Displaybank

 Displaybankの発表によると、9月の大型TFT-LCD(10型以上)出荷枚数は前月比1.9%増の5160万枚となり、再び過去最高を記録した。金額ベースでも前年同月比6.3%増の65億ドルと今年に入って初めて前年比プラス成長を果たした。

 アプリケーション別出荷枚数はノートPC用パネルが1840万枚、モニター用パネルが1700万枚で、前者は前年同月に比べ40%増加した。これは、デスクトップPCからノートPCへの移行が本格化し、なかでもミニノートPCが普及してきたため。具体的には、PC市場におけるミニノートPCの比率は09年初めの9%から9月には23%にまで増加した。

 メーカー別では、金額ベースでSamsung Electronicsがシェア28%でトップ。LG Display(LGD)がシェア25%で2位、AU Optronics(AUO)がシェア17%で3位と順位に変動はなかった。韓国メーカーの合計シェアは約53%で、前年同月の48%からさらに拡大した。一方、数量ベースでもSamsung Electronicsがシェア24%でトップ、LGDが僅差で2位だった。


09年の世界FPD市場は前年比15%減の876億ドルに

 DisplaySearchは、09年の世界FPD市場規模が前年比15%減の876億ドルになるという予測を明らかにした。大型TFT-LCDの単価下落が響いたものの、2010年は933億ドルにまで回復すると予想している。


FPD/PCB NEWS〜10月20日


Samsung Electronics 中国Suzhouに7.5世代TFT-LCDラインを導入

 Samsung ElectronicsとSuzhou Industrial Park Administration Committee(中国)は、合弁でSuzhou Industrial Park内に第7.5世代ガラス基板対応TFT-LCD生産ラインを導入すると発表した。投資額は2兆6000億ウォン。


FPD/PCB NEWS〜10月16日


篠田プラズマ 明石市立天文科学館へ超大画面フィルム型ディスプレイを常設設置

 篠田プラズマは、プラズマチューブアレイディスプレイ「SHiPLA(シプラ)」を明石市立天文科学館に常設設置・公開すると発表した。

 画面サイズは3×2mで、プラスチックフィルムをサブストレートに使用することによりR=3mに曲面化した。消費電力は1000W。設置されるのは11月4日からで、国立天文台等所有の映像などのコンテンツを一定間隔で切り替え表示する。


日清エンジニアリング 高周波熱プラズマによる高純度炭化物ナノ粒子生産技術を開発

 日清エンジニアリングは、酸化物粉末を原料に使用した高周波熱プラズマによって高純度炭化物ナノ粒子を大量生産する技術を開発した。

 開発した炭化物ナノ粒子製造法は、原料に酸化物粉末を用いてアルコール液に分散させ、高周波熱プラズマ発生装置に供給してアルコール中の炭素と反応させることにより炭化物ナノ粒子を製造する。製造可能なのは炭化ケイ素(SiC)、炭化チタン(TiC)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化タングステン(W2C)、炭化バナジウム(VCx)、炭化タンタル(TaC)などで、粒径は20nm程度。従来法に比べ収率を向上したほか、発火の危険性を抑えることにより安全性を高めた。


FPD/PCB NEWS〜10月14日


エプソン 電子ビューファインダー用高温Poly-Si TFT-LCDを量産


 セイコーエプソンは電子ビューファインダー向けとして0.47型SVGA高温Poly-Si TFT-LCD(HTPS:High Temperature Poly-Silicon)を開発、量産出荷を開始した。

 これまで一眼レフカメラに搭載される光学ビューファインダーを代替できる解像度、並びにピントが確認できる微細さを実現できる電子ビューファインダーは存在しなかったが、新製品は画素ピッチを12μmに微細化しSVGA対応を実現。また、アナログ駆動することにより豊かな階調表現や自然なボケ味も再現できる。さらに、光学式ビューファインダーでは必要なミラーやペンタプリズムが不要になり、カメラ本体の小型化・薄型化が容易になる。カラー化方式はRGBストライプカラーフィルターを採用。既存のフィールドシーケンシャル方式LCDで動きの速い被写体撮影や流し撮りの際に起きることがあるカラーブレークアップ現象が原理的に発生しない。なお、sRGBカバー率は92%、輝度は460cd/m2、コントラストは280:1、表示色は1677万色となっている。


FPD/PCB NEWS〜10月9日


AUO 9月の売上高は前年比19.7%増

 AU Optronics(AUO)は、9月の売上高が前年同月比19.7%増の410億7900万台湾ドルになったと発表した。出荷枚数は大型パネルが938万枚、中小型パネルが2360万枚。


FPD/PCB NEWS〜10月7日


丸紅情報システムズ 米社とCNTの国内販売代理店契約を締結

 丸紅情報システムズは、カーボンナノチューブ(CNT)専門メーカーの米CNano TechnologyとCNTの国内独占販売代理店契約を締結し、国内企業向けにCNTを販売すると発表した。

 CNano Technologyは、中国北京市に年間500トンと世界最大規模のCNT工場を保有。マルチウォールCNT「FloTube 9000」を1万1000円/kgと低価格で安定供給できる。また、純度や形状、さらにシングルウォールCNTやダブルウォールCNTにも対応可能となっている。

 丸紅情報システムズは家電、塗料、半導体、光学機器、医療機器、建築などさまざまな分野へCNTを安定供給し、3年間で20億円の売上げを目指している。


FPD/PCB NEWS〜10月6日


ローム 照明用フレキシブル有機ELデバイスを開発


▲フレキシブル有機ELデバイスの応用例

 ロームは、次世代照明デバイスとしてフレキシブル有機ELデバイスを開発した。コンベンショナルな有機ELに比べ重さを1/8、厚さを1/6(0.3o)に薄型軽量化するとともに曲げることも可能で、一般照明だけでなく、航空機や列車内の照明などデザイン性が問われるハイエンド製品への搭載を見込んでいる。

 ベースサブストレートであるプラスチックフィルムに厚さ0.05oの超薄板ガラス(日本電気硝子製)を実装。ガスバリア層とプラスチックフィルムで固体封止することにより高いガスバリア性を確保した。この結果、曲げ半径25mmという柔軟性を実現した。ベースがプラスティック基板であるため、0.05g/cm2と非常に軽く、落下に対する安全性や耐衝撃性にも優れる。また、巻き取り可能なフレキシブル基板を採用したため、量産性に優れるRoll to Rollプロセスにも対応可能となっている。


8月のPDP出荷は引き続き前年割れ


▲PDPモジュールの出荷動向(出所:Displaybank)

▲PDPメーカー3社の生産体制(出所:Displaybank)

 Displaybankの発表によると、8月の世界PDPモジュール出荷枚数は前月比12%増の129万5000枚、出荷金額は8%増の4億1000万ドルとなった。依然として前年同月比マイナス成長が続いているものの、出荷増が見込まれる9月以降はプラス成長へ転換すると予想している。

 最近のトレンドで注目されるのは、50型以上の大型パネルとフルHD(FHD)パネルの比率上昇である。とくにLG Electronicsに顕著にみられる。これまで同社は32型を出荷するなどローエンド市場を攻略していたが、TFT-LCDの供給過剰の影響によるPDPの需要減によって、今年から32型PDPの生産を中止。さらに、42型SDや60型HDなどの低解像度品からも撤退するなど製品ラインアップを再編した。この結果、第2四半期に初めて単月ベースでPDP事業を黒字化した。

 また、Samsung SDIも大型パネル/FHDパネルを中心に展開しており、同一サイズのTFT-LCDより安い価格でPDPを供給するなど大型テレビ市場の本格攻略に乗り出している。


FPD/PCB NEWS〜10月2日


ホンダ 金属性CNTの高純度合成技術を開発

 Hondaの研究開発子会社「Honda Research Institute USA(HRI-US)は、米パデュー大学、ルイビル大学と共同で金属性カーボンナノチューブ(CNT)を高純度で合成することに成功した。

 導電性を決めるチューブの構造が触媒ナノ粒子の大きさだけでなく、形状や結晶構造に依存することを見出し、その制御方法を確立した。従来の合成法では金属性CNTの合成比率は25〜50%だったが、91%にまで高めた。

 パデュー大学は、雰囲気ガスの違いにより触媒ナノ粒子の形状が鋭く角張った形状から完全に角の取れた形状に変わることを発見。ルイビル大学はHRI-USが見出した合成条件でCNTを大量に合成し、個々のCNTの導電性測定に必要なサンプルを製作した。


FPD/PCB NEWS〜10月1日


シャープ 第10世代マザーガラス採用TFT-LCD工場を稼働

 シャープは、大阪府堺市に建設していた第10世代マザーガラス採用TFT-LCD工場の稼働を開始した。

 新工場は世界で初めて2880×3130mmの第10世代マザーガラスを採用。独自の光配向技術「UV2A(Ultraviolet induced multi-domain Vertical Alignment)技術」を用いて高コントラストで省エネ性に優れた40型以上のTFT-LCDを生産する。当初、マザーガラス投入能力3万6000枚/月でスタート。最終的には投入能力を7万2000枚/月に引き上げる。なお、稼働に合わせ、シャープは堺市の生産拠点の正式名称を“シャープグリーンフロント堺”と命名した。


パナソニック CRT事業から完全撤退

 パナソニックの子会社であるMT映像ディスプレイ(MTPD)は、出資する中国CRTメーカー「北京・松下ディスプレイデバイス(BMCC)」の保有株式すべてを合弁パートナーである京東方科技集団(BOE)に譲渡し、CRT事業から完全撤退する。これにより、パナソニックは1954年以来、55年にわたって続いてきたCRT事業を終了する。

 具体的にはBMCCの株式30%を保有するBOEにMTPDが保有株式50%すべてを譲渡する。なお、MTPDは今後も既存顧客に対する補修サービスを継続する。